筋トレ用語「コンパウンドセット法」とは?その効果やサンプルメニュー
同じ部位に対して2種類の筋トレを行うのがコンパウンドセット法です。今までのトレーニングと組み合わせて行うことで、筋トレの効果をより高めるなどのメリットがあります。
ここではコンパウンドセット法の詳細とメリット、サンプルメニューなどを紹介しています。
1.コンパウンドセット法とは?
毎日、筋トレが同じようなメニューで刺激も変わらず、マンネリ化している – そんなときに試していただきたいのがコンパウンドセット法です。通常、筋トレする際は、セットごとに軽いインターバルをはさみつつ何セットか行いますね。また同じ部位を鍛えるエクササイズを2種類行う場合は、別のエクササイズに切り替える毎にも一定のインターバルを挟みます。
コンパウンドセット法は、同じ部位を鍛えるエクササイズを2種類行うところまではよくある筋トレと同じですが、その際にエクササイズ間のインターバルをはさみません。そして2種類のエクササイズをあわせて1セットとしてとらえて、それを数セット行います。
似たようなトレーニング法としてトライセット法・ジャイアントセット法があります。トライセット法は同一の筋肉を鍛えるエクササイズを3種類、ジャイアントセット法は4種類行う方法です。エクササイズの種類が増えるごと総合的な負荷は増します。
2.コンパウンドセット法の主な効果やメリットは?
ここではコンパウンドセット法の主な効果やメリットを紹介。目的を知ってからトレーニングを行うことで、トレーニングに対するモチベーションや意識を高めてより効果的に実践することができます。
2-1.筋トレの効果が上がる
ある程度、筋トレに慣れて筋力・体力がついてくると、パンプアップ感がなかったり、筋肉が鍛えられているという感じが薄くなったりすることがありますよね。そんなときにコンパウンドセット法を行うことで、筋肉への負荷が増して鍛えたい部位をより効果的にトレーニングできるといったメリットがあります。
2-2.筋トレのマンネリ化を防ぐ
より強度が高い新しいトレーニングを実践することで、筋トレのマンネリを解消する効果もあります。パンプアップ感が薄い慣れたトレーニングだけでは、やりがいを感じにくく、せっかくの筋トレも長続きしにくいですね。
コンパウンドセット法にも慣れてきたら、今後は上述のトライセット法やジャイアントセット法を試してみるとよいでしょう。コンパウンドセット法は、そういったステップアップもできるトレーニング法ともいえます。
2-3.短時間で効果的にトレーニングできる
コンパウンドセット法は、特定の部位の筋肉を鍛える効率のよいトレーニング方法です。そのため時間がないときなど、この方法を使うことによって、より短時間で効果的にトレーニングを行うことができます。普段コンパウンドセット法を行わない方でも、方法を知っておけばいざというときに便利に使えます。
2-4.心肺機能を向上させることができる
一般的なトレーニングでは、有酸素運動のような心肺機能の向上はなかなか望めません。一方コンパウンドセット法では、インターバルなしのトレーニングをより長い時間行うことになるので、結果的に心肺機能の向上にもつながるわけです。もちろんそれが主な目的であれば有酸素運動をするべきですが、筋トレをしながら心肺機能アップの効果も期待できるところが、コンパウンドセット法のメリットとも言えます。
2-5.ダイエット効果も高くなる
一般的な筋トレより、筋肉に高い負荷を長時間かけるコンパウンドセット法では、脂肪燃焼が促進されダイエット効果がより見込めます。
心肺機能向上と同様、それがメインの目的ではないためあくまで副次的なメリットといえますが、筋トレと同時に脂肪燃焼効果も高いのはうれしいですよね。ちなみにコンパウンドセット法の延長線上にあるジャイアントセット法は、プロボディビルダーが大会前の減量を目的として取り入れることもあるようです。
3.コンパウンドセット法を行う際の注意点
コンパウンドセット法は当然ながら、一般的なトレーニングより負荷が高くなります。そのため筋トレをはじめたばかりで、体力がない時期に行うのは推奨できません。無理にコンパウンドセット法を試したとしても、1つ1つの筋トレの動作を正しく実行する意識がおろそかになってしまい、結果的に効果が上がらないといったことも考えられます。場合によっては、怪我をしてしまってしばらく筋トレができなくなるといったことも。
コンパウンドセット法はある程度体力がついて、理想的な動作で1つ1つの筋トレが行なえるようになった段階で行うのがベスト。そういったタイミングであれば、今までの筋トレがマンネリ化してきていることも考えられますから、ちょうどコンパウンドセット法に入るのに良いとも言えます。
4.コンパウンドセット法のセットメニュー例
ここで紹介するセットメニュー例はあくまで一例です。コンパウンドセット法は、鍛えたい部位ごとに色々とメニューを考えられるトレーニング法ですから、ここで紹介した例をベースとして目的にあったアレンジを加えていただくとよいでしょう。
なおコンパウンドセット法を実践する際、使う重量は通常より軽いものを選ぶようにしましょう。1種類のエクササイズで限界まで筋肉を追い込むのではなく、2種類のエクササイズで筋肉をよりじっくり限界まで追い込むイメージです。
4-1.腕(上腕二頭筋)を鍛えるセットメニュー例
ダンベルを使ったエクササイズです。手首を使わずに上腕二頭筋を意識してトレーニングしましょう。
こちらもダンベルを使ったエクササイズ。上腕二頭筋を、より強く意識して行うことができます。
この2つのエクササイズを1セットとして、3セット程度行うとよいでしょう。
4-2.肩(三角筋) を鍛えるセットメニュー例
ダンベルを使って三角筋を鍛えるメニュー。姿勢をまっすぐ保ち行うことがポイントです。
サイドレイズでは、肩を上げてしまうと僧帽筋への負荷が高くなり三角筋が鍛えられにくくなります。肩をできるだけ上げないようにして行いましょう。
この2つを組み合わせて1セットとし、3セット程度行います。両方ともダンベルを使うトレーニングなので行いやすいでしょう。
4-3.大胸筋を鍛えるセットメニュー例
メジャーなエクササイズですね。バーの握り方から正しいフォームで行うようにしましょう。
ダンベルフライは鍛えるべき大胸筋を意識し、肩甲骨を動かないようにして行うのがコツです。
こちらも2つを1セットとして3セット程度行います。
4-4.足(大腿四頭筋・大殿筋・ハムストリング)を鍛えるセットメニュー例
メジャーなエクササイズですが、足を肩幅に開きフォームを正しく行うようにしましょう。
ダンベルを使ったランジです。
2つを1セットとして3セット程度行います。
5.まとめ
コンパウンドセット法はいつもの筋トレをより効果的に行えるトレーニング法です。筋トレのマンネリを打破できる上に、心肺機能向上やダイエット効果などもあります。ここで紹介したメニューを参考に、自分なりに応用してトレーニングに取り入れてください。