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睡眠負債とは?寝だめは効果ない?ある?調べてみた。

寝だめは効果があるのか、無いのか、意見が分かれているようです。睡眠に関する意外な事実を知っておくと寝不足解消に役立ちますよ。

1.日本人の3人に2人が寝不足に悩んでいる!?

日本人の3人に2人は「睡眠時間が短い」「眠りが浅いので疲れが取れない」といった睡眠に悩みや不満を抱えているようです。

 

1-1.「睡眠負債」とは

睡眠負債(Sleep Debt)」とは寝不足のことです。寝不足の日が続くとそれが原因で脳に疲れが堆積します。その疲れは借金のように溜まっていくものです。寝不足による不快感や困り感も合わせればまさに借金の利子のように膨れ上がるイメージがあります。なんと人間の脳は、直近2週間分の睡眠負債を記録しているそうです。

つまり2週間前に睡眠時間が半分になった時のことも、脳は“寝不足”だとマイナスをつけて記録しているのですね。睡眠負債が少ないうちはまだ平気ですが、睡眠負債が大きくなってくると、脳はそれをプラマイゼロに戻そうとして「睡眠をとりなさい」という信号を送ってきます。仕事中やバス・電車の中での惰眠は、その睡眠負債を返済させようとする脳の指示によるものでしょう。

 

1-2.「微小睡眠」が出てきたら要注意

睡眠負債の対処法としては「睡眠を取る」ことです。それ以外の方法では睡眠負債は完済できません。睡眠負債を返済しさせようとして、脳は「微小睡眠」をするように指示を出すようになります。微小睡眠とはマイクロスリープとも言われますが、たとえば車を運転中にこの微小睡眠の誘惑に襲われると眠りこけてしまう危険性もあります。

 

 

2.寝だめには効果がある!

寝だめには果たして効果があるのか、無いのか、賛否両論あります。社会人は、忙しい時や寝不足気味の時には「寝だめで乗り切る」という言い方をよくします。寝不足を感じている時に、寝だめをすることでそれなりの効果が得られるのでしょうか?

寝だめには効果がありますが、寝だめにも正しい考え方・方法論があって、それを知っていれば効果的です。

 

2-1.寝だめには2種類あります

補充睡眠…寝不足の日が数日続いたから、寝不足解消のために長時間眠るというタイプ。

先取り睡眠…睡眠時間が取れないのがあらかじめ分かっているから、先にその分だけ長く眠っておくというタイプ。

①と②ですが、②先取り睡眠には“効果が無い”と言われています。少なくとも先取り睡眠で寝不足が解消できるという根拠が乏しいのです。その理由は、十分に眠っている時にさらに長い時間眠ろうとしても、睡眠が浅くなってしまい、脳は休息を得られないからです。

 

2-2.補充睡眠には効果がある?!

補充睡眠には一定の効果があるとされています。寝不足の時は脳は疲れ果てていて休息を必要としています。その時に補充睡眠をとることで、脳を休めることにつながるからです。ですから昼の時間帯に「寝不足で眠い…」と感じたら、15分以上の昼寝をするのがおすすめです。惰眠は意外に効果が高い脳の休息です。

 

2-3.休日の寝だめは効果あり!

睡眠不足は大敵…そう思っていても、社会人の皆さんには「じゃ、今日から睡眠時間を3時間増やそう」ということはできません。特に平日の月曜日から金曜日までは常時、睡眠不足の人が多いと言われます。そういう人にとって、休日にはいつもより長い睡眠時間をとって、この一週間分の睡眠負債を解消することは効果テキメンです。

補充睡眠は寝だめの効果が期待できます。睡眠不足状態とは脳に疲労が堆積している状態ですから、補充睡眠を取ることで脳神経系のストレスを緩和することができて、頭と全身がすっきりした…という経験は、大人なら誰でも経験したことがあるでしょう。

 

 

3.寝だめで睡眠負債を返済するとき気をつけたい点とは

平日は寝不足だから土日でしっかり眠って調整する…それはいいのですが、いつもと違う不規則な生活になってしまうと、「体内時計」が狂ってしまう原因になります。

 

3-1.なるべく朝は早く起きる

起床時間を遅くするのではなく、就寝時間を早くする

土日は会社が休みだから昼過ぎまで寝ている…これはいけません。睡眠不足は解消できるかもしれませんが、体内時計が狂ってしまいがち。体内時計が狂うと、翌週からまた眠るべき時間に睡魔が訪れず、睡眠不足のまま平日を過ごすようになってしまいます。体内時計が不安定ですと、自律神経がおかしくなり、ホルモン分泌が正常に行われなくなりがちです。

睡眠負債を返済する時に気をつけるべき点とは「起床時間」です。平日は毎朝8:00に起きる人なら、土日の休みの日もなるべく8:00に起きたほうがよいです。休日の起床時間はいつも通りで、就寝時間を早くしましょう。「明日は会社が休みだから、ずっと夜更かしをする」のはダメです。

 

 

4.まとめ

寝だめで睡眠負債をある程度返済は出来ますが、先取り貯金はできない脳の仕組みを知っておきましょう。体内時計の働きを狂わせないためには、寝だめをする場合は睡眠時間をせいぜい1時間程度長くしましょう。2~3時間も長く眠っても、補充睡眠としては長すぎて効果が得られにくいです。

 

イラスト/ヤギワタル

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