過労死や突然死の原因 「疲労感なき疲労」とは?
疲労感なき疲労というものをご存知ですか?疲労感なき疲労とは、その名の通り疲労感を感じずに体に疲労が蓄積されることを意味しており、放っておくと突然死や過労死などを引き起こしてしまう恐れがあるんです!今回は、疲労感なき疲労の原因やこの症状を起こしやすいタイプの人についてご紹介していきます。
1.通常の疲労について
仕事終わりやスポーツの後など「疲れたー!」と感じますよね。疲労は誰でも一度は感じたことのある症状ですが、痛みや発熱と同様に身体の生命と健康を維持するための大事なサインと言われています。放っておくと生命に関わるものですので、疲労を感じたらしっかりと休んで疲労の回復と予防に努めることが大切です。
仕事の残業が続き、休む暇がないという方も多いのではないでしょうか?しかし、疲労を感じていると作業効率が悪くなってしまいますので、飲み会や趣味を少しだけ我慢して少しでも休むようにすると作業効率がアップし、残業も減らせる可能性が高くなります。
疲労とは、まず生理的疲労と病的疲労の2種類に分かれます。また更に、生理的疲労は身体的疲労と精神的疲労の2種類に分かれます。ここでは、それぞれの疲労について詳しくご紹介していきます。
1-1.身体的な疲労
身体的疲労とは、その名の通り身体が感じる疲労のことを指します。スポーツなどで身体を動かした時などに感じる肉体的な疲労を意味します。身体的疲労は、マッサージ、入浴、睡眠などで回復させることが出来ます。また、日頃から適度な運動を行うことで体力が強化し、身体的疲労を予防することに繋がります。
1-2.精神的疲労
精神的疲労とは、仕事や勉強などで精神的にストレスを感じた時などに起こる疲労のことです。精神的疲労の回復には、入浴、睡眠、音楽、趣味に打ち込むなどが効果的です。毎日短時間でも自分の好きなことが出来る時間を作ったり、ストレス発散方法を見つけることで精神的疲労を予防することが出来ます。
1-3.病的疲労
病的疲労とは、癌などの身体疾患、うつ病などの精神疾患、慢性疲労などが原因で起こる疲労のことを意味します。病的疲労を回復させるためには、疲労の原因となる病気を見つけ治療することです。疲労が蓄積することで起こる慢性疲労は、1日寝たり休息を取っても疲れが取れないやっかいな病気です。慢性疲労になってしまう前に、忙しくても休む努力をするように心がけてください。
2.疲労感なき疲労
2-1.疲労感なき疲労とは?
疲労感なき疲労とは、身体的疲労や精神的疲労が溜まっているのにやる気や達成感などで疲労を感じなくなってしまうことを意味します。どんなに疲れていても、どうしてもやり遂げたい仕事がある時や仕事が楽しい時は、どこからともなくやる気がわいてきますよね?これは、脳の中でドーパミンやアドレナリンなど快感や興奮を感じさせる神経伝達物質が増加し、それによって疲労感が隠れてしまっているからです。しかし、頑張りすぎは要注意です。疲労感を感じていなくても、「最近働き過ぎかな…?」と感じた場合は、ちゃんと体と心を休めてあげましょう。
2-2.疲労感なき疲労の危険性
疲労感なき疲労を感じた時に、しっかりと休んだ方がいいのには理由があります。疲労感を感じないからといって頑張りすぎると、最悪の場合突然死したり過労死したりする恐れがあるからです。その他にも、疲労が蓄積されて慢性疲労や自殺などを引き起こす原因にもなります。
2-3.疲労感なき疲労を起こしやすい人
疲労感なき疲労を起こしやすいのは、常にやる気に満ち溢れている人、完璧主義の人、周囲から褒められると嬉しくなってしまう人などが挙げられます。周囲から「なんでそんなに元気なの?」や「少し休んだら?」などを良く言われている方は要注意です。
3.疲労感なき疲労の対策方法
3-1.ちゃんと休息をとっているかチェックする
疲労感なき疲労になると、自分が働き過ぎているかどうかも分からなくなってしまいます。気付かない間に疲労が蓄積されていた!なんてことがないように、毎日の睡眠時間や労働時間をチェックすると良いでしょう。
3-2.睡眠を優先する
疲労回復には睡眠を取ることが最も効果的です。また、睡眠を取ることで脳の興奮状態が解除されて疲労が溜まっているかどうか気付く場合もあります。家に帰ってからダラダラとテレビを見たり、お酒を飲んでいる方は、今すぐその時間を睡眠に当てましょう。趣味に当てる時間も大切ですが、どうしても自由な時間があまり取れない場合は睡眠を優先するよう心がけましょう。
4.まとめ
疲労感なき疲労についてご紹介してきました。疲労感を感じない疲労は、突然死や過労死の原因にもなるほど危険な症状です。仕事を頑張って達成感を感じたり楽しさを感じることももちろん大切ですが、突然死や過労死してしまっては意味がありません。どんなに仕事が忙しくても、ちゃんと仕事と休息のバランスを守り、日頃から疲労やストレスを溜めないように心がけることが大切です。