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胃腸からくる夏バテのメカニズムを調査!その対策もご紹介!

夏になると、吐き気がしたり食欲がなくなったりと不調を訴えることがあります。それは、胃腸からくる夏バテなのです。胃腸からくる夏バテにご用心!

1.胃腸からくる夏バテの原因

暑い夏になると体調を崩し食欲がなくなります。冷たいものやビールを飲んで胃腸の調子が悪くなります。食欲減退、吐き気、下痢、むくみなどは夏バテの症状なのです。胃腸が調子悪くなることによっておきる夏バテのメカニズムは主に次の4つです。

夏バテの原因4つ

1.自律神経の乱れ

2.夏の暑さによるストレス

3.体温調節機能の低下

4.脱水

1-1.夏バテを起こす原因の一つは自律神経のバランスの乱れ!

消化器の中でも口腔、食道、胃、腸の消化管は食べたものが通るところです。消化管の働きは自律神経によって制御されています。自律神経には交感神経と副交感神経があり、それが働くことによって体のホメオスタシス(恒常性)を保っています。つまり、環境の変化に対して体内の環境をある程度一定に保とうとする現象です。

胃は副交感神経が活発になると消化活動が盛んになります。唾液や胃液の分泌量が増えていき、胃腸の働きが活発になります。副交感神経が働くときはリラックスしている時です。リラックスしている状態で食べるとおいしさが感じられ、副交感神経が活発に働きます。

緊張している時は、交感神経が活発に働きすぎて食欲不振や全く食べたくないという状態になります。交感神経が優位になりすぎたりバランスを崩したりすると、胃腸の調子が悪くなり、夏バテ状態になります。

 

1-2.夏の暑さがストレスになって胃腸の不調からくる夏バテ

38度を超える暑さが続くと、それがストレスとなります。そのストレスが大きいと自律神経のバランスが乱れます。そして、交感神経が働きすぎると消化液の分泌が減り、胃腸の動きも鈍くなり、食欲不振、胃もたれ、消化不良を起こします。また、副交感神経はリラックスしている時に働きますが、副交感神経が働きすぎると胃酸過多になり胃痛や胃潰瘍の原因になります。

また、食欲不振になると、冷たいものやあっさりしたものばかり欲しくなります。つい、冷麺やソーメンのような冷たい麵ばかり食べて、それで食事を済ませることが多くなってきます。そうなると胃を冷やしてしまい、消化機能が低下するだけでなく、栄養不足のために体がだるく夏バテをおこしてしまいます。

 

1-3.体温調節の機能の低下で胃腸障害を起こした夏バテ

夏になると気温が高くなると、血管を広げて汗を出して熱を発散させます。そして、気温が低くなると血管を収縮させて、熱を保つことで体温を調整しています。しかし、気温が高いところからクーラーの低いところへ出たり入ったりすると体の体温調節がうまくできなくなります。そのため、体温調整のバランスが崩れて不調を訴えます。つまり、自律神経が血管を広げたり狭めたりと忙しく働くので、オーバーワークになり乱れてしまうのです。

この種の夏バテは昔の冷房がなかった時代にはありませんでした。冷房の効きすぎている部屋で長時間過ごすことも胃腸を冷やすことになり消化機能を低下させます。自律神経が乱れている時や胃腸が冷えているときにアイスやジュースなどの冷たいものを沢山とると下痢をしてしまいます。そして、体力を消耗し、疲労が取れなくなります。そのような原因のため、夏バテを起こしてしまいます。

 

1-4.脱水が原因による胃腸の機能低下による夏バテ

暑い夏は汗を出して体温調節をしています。汗が出ている割に水分補給をあまりしない場合、脱水症状に至ります。脱水になると、体温が上昇し熱中症になり倒れてしまいます。そうなるとすぐに救急車で運ぶことになりますが、軽い脱水状態の場合、気が付かないことが多いのです。

脱水によって血行が悪くなり、脳の血流が悪くなるとめまいや気分が悪くなりますが、軽い場合は水分補給をすると回復します。軽い脱水状態を何度もおこすと、自律神経の働きが悪くなり、季節の変わり目に胃腸の機能低下を起こすことになります。夏の疲れがたまってダウンしたと言いますが、これが脱水からくる胃腸の機能低下による夏バテです。

汗をたくさんかいている時に、利尿作用のあるビールを飲むとかえって脱水に至ることもあります。大量の汗をかくと水分だけでなくミネラルも一緒に出てしまうのでミネラルも不足してしまいます。

 

 

2.胃腸からくる夏バテは食事対策で解消!

暑い時期は、食欲が落ちてどうしても食事が偏りがちになります。冷たいものばかりを食べていると胃腸の調子が悪くなります。また、食欲がなくなって体力がなくなると、体が疲れやすくなり、倦怠感があり、熱中症をおこす原因ともなります。夏バテしないための食材を紹介します。

 

2-1.夏バテ対策はオルニチンやクルクミンで!

オルニチンやクルクミンは肝臓にいいと言われています。夏バテをすると肝臓の機能も低下します。オルニチンやクルクミンは肝機能を助ける役割を果たします。

 

1.オルニチン

オルニチンは、アミノ酸の一種でたんぱく質にはならず体内をめぐり、必要な時にはすぐに機能する遊離アミノ酸です。肝機能の働きを高め、疲労を回復させてくれます。

オルニチンはしじみに多く含まれています。しじみはおもに冬ですが、夏に旬になる土用しじみもあります。「土用しじみは腹薬」と言われるほど、江戸時代から土用はウナギではなくしじみを食べてきました。昔から夏バテのお腹の調子を良くするためにしじみが使われてきました。

それ以外にしじみにはタンパク質や糖質をエネルギーに変えるときに働くビタミンB2、脂質代謝や造血作用をおつビタミンB12、カルシウム、亜鉛、鉄、マグネシウムなど、汗をかきやすい暑い夏には排出されやすいミネラルも豊富に含んでいます。しじみは冷凍にするとオルニチンが8倍にも増やすことが出来ると言われています。

 

2.クルクミン

ウコンに多く含まれている黄色のポリフェノール化合物です。肝臓機能を良好に保つはたらきがあり、食事をとることさえしたくない時におすすめです。ウコンが入ったカレーは夏バテ防止に効果的です。インドでは、暑い日も汗を出しながらカレーを食べていて暑さを乗り切っています。

 

2-2.夏バテの疲労回復にいいビタミンB1

疲労がたまるとエネルギーも不足します。ビタミンB1が不足すると、ブドウ糖がエネルギーに変換されないため疲労物質である乳酸がたまり夏バテを起こします。食事をしているのに疲れが取れないときはビタミンB1の含む食事をとるといいでしょう。エネルギーが不足すると脳の働きにも影響を与え、集中力が落ちたり、精神的に不安定になったり、運動機能が落ちたりします。

 

1.ブタ肉

ビタミンB1は豚肉に多く含まれていて、ボンレスハムなどの加工品にもたくさん含まれています。加工品は塩分も多いので注意。他にはうなぎ、紅鮭、削り節、ブリ、きなこ、大豆、玄米、カシューナッツ、あおのり、抹茶、ひらたけなどに多く含まれています。ビタミンB1は水溶性なので、煮物や鍋にすると流れてしまいます。汁までを食べられるみそ汁や鍋の後はおじやにしたりと水分を食べられる調理だと流れたビタミンB1もとれますね。

 

2.ネギ・玉ねぎ・にんにく・ニラ

ビタミンB1と一緒にとるといいのはアリシンという物質です。アリシンはネギや玉ねぎ、にんにくやニラなどに含まれ、ビタミンB1と結合してアリチアミンという物質になりビタミンB1の吸収率をアップします。

 

2-3.夏バテ対策にはビタミンCやミネラル豊富な夏野菜

うだるような熱い夏はソーメンや冷麺が食べたくなります。でも、麺類ばかり食べていると体力が落ちてしまいます。夏は汗と共にビタミンやミネラルが不足するので、野菜をしっかりとりたいものです。ビタミンCが豊富な夏野菜には夏バテを防止して、ストレスに強くなり自律神経を安定させる効果があります。また、ビタミンCは体温を下げる効果もあります。

 

夏バテを予防する主な夏野菜で暑い夏を乗り切りましょう。

1.ゴーヤ

ゴーヤにはビタミンCが豊富に含まれていて、加熱しても壊れにくく苦み成分のモモルデシンは食欲を増進させる効果があります。

 

2.トマト

トマトは赤色色素のリコピンが豊富に含まれていて、抗酸化作用があるので、老化予防や美白効果があります。クエン酸やリンゴ酸は酸味があるので胃酸の分泌を促し、食欲を増進させます。

 

3.モロヘイヤ

モロヘイヤには、ビタミン、ミネラルが豊富でカルシウムは小松菜の1,5倍も含まれています。

 

4.キュウリ

夏の路地栽培のキュウリは、冬のキュウリよりビタミンCが2倍以上あります。ぬか漬けにすると、ビタミンB1が大幅に増えます。また、カリウムが豊富なので利尿作用がありむくみが改善されます。

 

5.ピーマン

ピーマンはビタミンCやβカロテンが豊富で、加熱に強く油と相性がいいので炒め物によく使われています。

 

他になす、インゲン、オクラ、トウモロコシなどの夏野菜もとって夏バテを解消しましょう。

 

2-4.夏バテ解消にハーブティでリラックス!

ハーブティはリラックスさせる効果があり、副交感神経を優位にさせます。すると、胃腸に血流が集まり、胃液が増えて活動が活発になり、消化機能が復活して食欲が増えます。温かいハーブティを食前に飲むことによって、食事の吸収をよくします。ただ、グレープフルーツは交感神経を活発にするので避けたいです。冷たいものばかりだと胃腸が疲れてしまい機能が低下します。温かいものか常温に冷ましたものがおすすめです。

 

2-5.体がだるい、しんどいという夏バテはカリウム不足かも

カリウムはナトリウムと共に細胞の浸透圧を維持しているミネラルです。カリウムはナトリウムを排出させ、血圧を正常に保つ働きをします。腎臓へナトリウムとカリウムがともに送られますが、カリウムが不足すると、細胞の内外の水分や様々な成分のバランスを保っているのでナトリウム量を一定に保つために水分を増やします。その結果、むくみが生じます。

また、カリウムやナトリウムは神経や筋肉を動かすときに必要な成分です。ミネラルの中でもカリウムが不足すると、筋肉の収縮がうまくいかなくなり、筋肉がだらっとしたり足がつったりします。また、カリウム不足は腸の活動が鈍くなって便秘や食欲不振になります。そして、低カリウム血症がおこり疲れやすく夏バテの症状が出ます。

カリウムの摂取量の目安は、1日あたり成人男子で2500mgだと言われています。カリウムが多く含まれている食品は、バナナ(1本当たり390mg)、キウイ1個(320mg)、アボガド1個(1000mg)、とうもろこし(500㎎)、さつまいも(450㎎)、ほうれん草100g(490mg)、枝豆50mg(350mg)、モロヘイヤ100g(530mg)などです。

 

2-6.夏バテ解消に使いたい調味料

夏バテした時は、香りや味、においなど少し加えるだけで食欲がわくことがあります。料理に調味料を加えるだけで、食欲増進出来る簡単な夏バテ解消法です。

 

1.にんにく入りの調味料

にんにくが入った調味料は色々と売られています。にんにく醤油、ラー油にんにく、にんにくみそ、フライドニンニク、にんにくエキ酢、黒にんにくのたれなどです。にんにくにはビタミンB1、アリシン、スコルジンが含まれています。ビタミンB1が不足すると、食欲不振や倦怠感、疲れを引き起こします。

にんにくにはビタミンB1と一緒に摂るといいアリシンも含まれています。正確にいうと、にんにくに含まれているのはアリインという物質なのですが、にんにくを切ったりすりおろしたりすることによってにんにくの細胞が破壊されアリシンになります。スコルジンは活性酸素によって酸化した細胞をもとに戻してくれます。そして、細胞の新陳代謝を活発にして細胞を若返らせて疲労回復を早めてくれます。

 

2.ジェノベーゼソース

ジェノベーゼソースとはバジルを使ったソースのことです。バジルソースはイタリア料理によく使われます。バジルはビタミンE、ビタミンK、ビタミンA、カルシウム、マグネシウム、鉄分などのビタミンやミネラルが含まれていて、夏バテ解消に一役をかっています。

また、バジルに含まれている香り成分であるリナロールやオイゲノールなどの香り成分にはリラックス効果が認められていて副交感神経を優位にして胃の働きを活発にします。

ジェノベーゼソースの作り方

イタリアンパセリの葉やオリーブオイル、にんにく、くるみ(あれば松の実)、塩、粉チーズなどをフードプロセッサーに入れて混ぜるだけ。ペースト状になったら出来上がりです。冷凍保存が出来るので、小分けにしていつでも使いたいときに取り出せます。

簡単に作れるジェノベーゼソースは、パスタに混ぜてもピザにのせてもいい夏バテ解消調味料です。

 
 

3.夏バテを解消して暑い夏を元気に乗り切ろう

夏は外に出るとガンガンの暑さ、中に入ると冷房がきいていて自律神経がやられてしまい、食欲が減退してしまいます。おまけに冷たいものばかり食べていると、下痢や体力低下を引き起こします。夏バテを解消するビタミン、ミネラル、オルニチン、クルクミンなどが豊富に入った夏野菜やカレーなどを食べて夏バテを解消し、暑い夏を乗り切りましょう。

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