老化の原因と言われる活性酸素って何?
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老化には、活性酸素が影響しているといわれています。活性酸素とはいったい何なのでしょうか?また健康に良いと思われる運動も、やり方によっては老化につながる活性酸素を発生させてしまうこともあります。運動で気をつけるべき点も知り、健康的なエクササイズに取り組みましょう。
1.活性酸素は酸化力の強い酸素
人は、無意識に酸素を吸ったり吐いたりしていますね。活性酸素とは、身体に取り込む酸素に含まれている酸化力の強い酸素のことです。サントリー健康情報リポートによると、身体に取り込む酸素全体の2%が、活性酸素であると指摘しています。
活性酸素は通常、目で見えることはありません。ところで、切ったリンゴをそのままにしておくと、切り口が白から茶色に変色してしまいますよね。リンゴが変色するのは、活性酸素の働きによるものといわれています。僕たちの身体も活性酸素にさらされると、あらゆる症状に悩まされることに。切ったリンゴに起こるような現象が、僕たちの体内でも起こっているのです。
2.年齢を重ねたら抗酸化対策を
活性酸素の働きによって起こる老化現象や症状の一例を紹介します。運動機能の面では、筋力が落ちた・すぐ息切れする・疲れやすいなど。外見の衰えでは、肌のハリがなくなった・シミなどが増える・白髪が多くなるなどがあります。しかし、身体の機能には有害な活性酸素を処理する抗酸化力も備わっているのです。活性酸素があるからといって、すぐに老化が起こるわけではありません。
抗酸化力があれば、活性酸素を体内で処理することもできますが、問題は年齢を重ねるごとに抗酸化力も弱まってしまう点です。そのため、活性酸素の原因になるものを知り、身体に活性酸素を蓄積させないように過ごすことが必要になります。
3.活性酸素に囲まれている日常
活性酸素の発生原因を考えてみましょう。呼吸以外にもさまざまな原因によって、活性酸素の影響を受けています。環境的なものとして、何気なく浴びている紫外線、車の排気ガス、電磁波など。個人的な原因には、喫煙、ストレス、激しい運動などがあげられます。
環境的な原因は、日常でやむを得ないことも。しかし個人で活性酸素の対策ができるものもありますね。たとえば電磁波はパソコンの長時間使用などが考えられますので、パソコンの使用を控えること。喫煙は活性酸素を発生させる原因に直結しているため禁煙するといったことです。自分でできそうな対策に絞り、活性酸素の発生原因を減らせば、健康にもつながります。
4.活性酸素を増やし過ぎないのがコツ
ところで、活性酸素の働きは有害な働きだけではなく、ウイルスを退治するなど、僕たちの身体に欠かせない活動もしています。しかし、生活習慣病を含む多くの病気に、活性酸素が起因しているともいわれますがなぜでしょうか。
それは、活性酸素は増えすぎると、健康な細胞まで酸化させ、さまざまな病気を引き起こしてしまうからです。過剰な活性酸素に注意することが大切です。そこで、活性酸素とうまくつきあうコツを、食事面・運動面・ダイエット面からご紹介していきます。
4-1.抗酸化力を付ける食事
身体づくりに欠かせない食事を見直し、活性酸素に負けない身体になりましょう。抗酸化力があるものとして重視する栄養素は、フィトケミカル、ビタミン、ミネラルです。フィトケミカルには、トマト・大豆・りんご・みかんなど。ビタミンには、緑黄色野菜・じゃがいも・ナッツ類。ミネラルには、牡蠣・玉ねぎなど。ダイエットをしている人もいると思いますが、健康的なダイエットに食事は必要不可欠です。
痩せることができても、活性酸素のせいで老けて見られてしまったら損ですよね。抗酸化力のある食べ物はできるだけ摂取しておき、体内の活性酸素を調整してみましょう。
4-2.運動は激しすぎず楽しんで
運動をするなら、激しすぎる運動には注意。活性酸素が多くなると、老化を促進させ逆効果に。一方で運動は、酸化ストレス応答という活性酸素に対処するための機能向上のメリットがあることも覚えておきましょう。ほどほどの運動なら、活性酸素の処理能力を高めることになります。息切れするような運動よりも、運動を楽しむ余裕があるくらいがよいでしょう。
また、活性酸素を発生させやすい運動には、筋トレのような無酸素運動も含まれます。筋トレをよくする人は、抗酸化力の高い食事で活性酸素を蓄積しにくい身体を目指してみましょう。
4-3.ダイエットは身体を慣らして
特にダイエットをしている場合、TVや雑誌で話題のエクササイズに敏感になってしまう場合もあります。しかし、身体が慣れていないうちに、無理をすると心身ともにストレスを感じて、活性酸素を発生させることに。最初から無理をしないほうが活性酸素の効果が期待でき、健康的な運動になるということがいえます。
ジョギングをやるならウォーキングからスタートし、慣れてきたら少し走ってみるくらいでもよいのです。無理のない運動は、継続しやすく、良い結果をもたらすといえるでしょう。
まとめ
活性酸素の働きは、老化というサインで知らせてくれることもあります。日常ではなかなか気が付きにくいからこそ、食事の見直しや、運動の仕方を意識し、活性酸素を増やさないようにしましょう。僕たちの生きる現代はストレス社会ともいわれています。活性酸素が発生しやすい環境ですが、食事や運動、生活習慣など日々の生活を見直し、活性酸素と上手に付き合っていきましょう。