筋トレ時の鍛える部位の順番。キーワードは「大から小へ」
photo by Terry George
筋トレで大きい筋肉から鍛えることは、普段トレーニングしている人からすれば常識でしょう。その理由をご紹介します。
1.大きい筋肉から鍛える理由
理由はざっくり言って3つあります。
などの理由があります。
2.大きい筋肉を動かすのには小さい筋肉群も必要
大きい筋肉を動かすためには、その他の小さい筋肉も総動員されます。そのため、先に小さい筋肉を疲労させていると、大きい筋肉に十分な負荷を掛けることができません。わかりやすい例で言うと、握力が先に疲れていると、ベンチプレスやアームカールを行うことができません。
2-1.上半身トレのセット例
そのため、上半身を鍛える日に簡単なセットを組むのであれば、
の順になります。
このように大きい筋肉から鍛えていくのが基本になりますが、特殊な競技を行っている、ボディビルダーを目指している、といった事情がない限りは、小さい筋肉を鍛える必要性はそれほどありません。大きい筋肉を鍛えることによって全身の代謝アップ、筋力アップを狙えますし、成長ホルモンも分泌されます。
2-2.大きい筋肉だけで十分
筋肥大の観点からもダイエットの観点からも大きい筋肉を鍛えた方が圧倒的に効率が良く、小さい筋肉を鍛えても体にあまり大きな影響をもたらしません。筋トレが大好きで、なおかつ時間がたくさんあるのであれば、小さい筋肉も鍛えると良いでしょう。しかし、健康管理であったり、ある程度大きい筋肉が付けば良い、ということであれば大きい筋肉だけ鍛えることで十分です。
全身をくまなく鍛えることよりも、大きい筋肉だけでも良いので、継続することの方が大切です。現代人は忙しくて時間のない人が多いので、効率を考えるなら大きい筋肉だけ鍛えれば十分です。
3.小さい筋肉を鍛えて満足する可能性がある
3-1.小さい筋肉だけを鍛えてエネルギー切れするのは最悪
筋トレは継続することが何よりも大切ですが、日によっては途中で疲れてしまうことがあります。筋肉の疲労もありますが、ジムで筋トレしていて、今日はもう帰ってゆっくりしたいな、といったことです。
すでに大きい筋肉をしっかりと鍛えた後であれば良いのですが、小さい筋肉だけを鍛えてエネルギー切れするのは最悪です。メインの重要な部分は行わずに、サブの効率の悪いことだけをやって帰宅していることになります。
3-2.気分転換ならOKだが…。
大きい筋肉が動かせないくらいに疲労しているから次に小さい筋肉を鍛える、という発想が正しくて、効率的に言えば大きい筋肉だけで十分なのです。本当は効率的に大きい筋肉を鍛えたいけれども、すでに疲れて動かないから、小さい筋肉を鍛えている、ということです。
先に小さい筋肉を鍛えて疲れていては、何がしたいのかまったくわかりません。たまにふくらはぎや二の腕だけを鍛えている人がいますが、もちろん効率が悪いです。気分転換ならそれでも良いのですが、筋トレの効果を得たいのであれば、大きい筋肉を意識してください。
4.時間の制約もあるので先に重要な大きい筋肉を鍛える
現代人は忙しいので、いつ予定が入るかもわかりません。筋トレ中にやむを得ない事情で中断せざるを得ないこともあるでしょう。そう考えると、なるべく先にメインの効率の良い筋トレを行っておきたいですよね。
4-1.大きな筋肉
【筋体積ランキング:全身】
- 大腿四頭筋(太もも前・複合筋):1913㎠
- 下腿三頭筋(ふくらはぎ・複合筋):897㎠
- ハムストリング(太もも裏・複合筋):876㎠
- 大殿筋(単体):864㎠
- 三角筋(前部・中部・後部):792㎠
- 大胸筋(上部・中部・下部):676㎠
そういうことなので、軽く体をほぐしたらすぐに大きい筋肉トレーニングに取り掛かってください。上半身の前面なら大胸筋、上半身背面なら広背筋、下半身前面なら大殿四頭筋、下半身背面なら大殿筋、ハムストリングなどになります。
上半身の上腕二頭筋(力こぶ)にこだわる人が多いですが、上半身は大胸筋や広背筋が大きい筋肉です。そこをメインターゲットにすることで上腕二頭筋や上腕三頭筋も補助的に使われるので、大きい筋肉を意識しましょう。
4-2.体型のバランス
また、大きい筋肉を発達させた方が体型のバランスが良くなります。大胸筋や広背筋が発達していないのに、上腕だけ発達していると不格好でアンバランスな体型になります。基本的な考え方としては、体の中心部の筋肉を発達させるイメージですね。体の中心部に負荷を与えるためには末端の筋肉も動員する必要があります。
たとえば、ベンチプレスで胸筋に負荷を掛ける際には三角筋前部や上腕三頭筋も使用されます。下半身のスクワットでは、大腿四頭筋に負荷を掛けるのにハムストリングやふくらはぎの筋肉も必ず使われます。体の中心部を鍛えるようにすれば、全身にバランスよく筋肉が付く、ということですね。逆に上腕や二の腕を鍛えても、大胸筋や広背筋は発達しません。そう考えると、大きい筋肉に集中することがいかに効率的なことかがわかるでしょう。
5.効率化したうえで継続する
5-1.筋トレだけでなく、生活全体を充実させる
筋トレは頑張ることが重要で、継続することが重要です。しかし、がむしゃらにやれば良いというものでもないですよね。筋トレに掛けられる時間や労力は限られていますし、筋トレのために他の生活面がおろそかになればそれこそ筋肉馬鹿です。それはそれで良いのかもしれませんが、一般的に言って筋トレを頑張って継続させつつも、他の生活と並行しなければなりません。
そのためには、筋トレを効率的に行い、そのうえで継続することが大切です。無駄なことを継続しても無意味ですし、効率が落ちるとむしろ継続できなくなります。時間と労力は掛るのに結果が付いてこないような状況では、どう考えてもやる気がなくなりますよね。
5-2.効率的な筋トレを意識。1日15分でOK
健康管理やダイエットの面で言う効率的な筋トレは、BIG3を中心に鍛えることです。なんならそれだけでも良いくらいです。周辺の筋肉を満遍なく鍛えるのは効率が悪く、フィジークやボディビルをやっている人だけで十分でしょう。
大きい筋肉が疲労したらその日の筋トレは終わりにして、それを継続することが重要です。BIG3を一日にすべて鍛えてもトータルで15分もあれば十分でしょう。全力でやって10回できるかどうかくらいの負荷を掛けるので、休憩時間を入れても15分程度で十分です。長くやるのが重要なのではなくて、効率的に短時間で済ませ、それを継続することが重要です。
また、負荷が少ないと効率が悪いですし筋肥大の割合が少なくなるので、全力で挙げてもきついくらいの重要を設定すると良いです。
6.まとめ
筋トレは大きい筋肉から行い、基本的には大きい筋肉だけで充分ということでした。ベンチプレスをやっていれば、大胸筋だけでなく三角筋前部や上腕三頭筋も一緒に鍛えられます。
小さい筋肉まで満遍なく鍛えても良いのですが、効率的ではありませんし、継続できなければなんの意味もありません。
大きい筋肉だけ鍛えた方が効率的で、短時間で終わります。自分の目的や、継続できるかどうかを考えつつ筋トレメニューを考えてください。