[筋トレ]三角筋の鍛え方やおすすめメニュー[完全版]
三角筋を鍛えることによって、大きい肩を作り、肩幅が広くなります。服を着ていても目立つ部位で、三角筋が発達しているとぱっと見でがっしりした印象を与えます。男らしい体格に三角筋は必須なので、ぜひ積極的に鍛えてください。
1.三角筋とは
1-1.三角筋の構造
引用:Muscle Premium(Macアプリ)
三角筋は肩まわりの表層にある筋肉で、前部・中部・後部に分かれています。前部(鎖骨部)・中部(肩峰部)・後部(肩甲棘部)でそれぞれ働きが異なります。鎖骨や肩甲骨から起始し、上腕骨で停止しています。
僕は最近まで知らなかったんですが、三角筋は筋体積では上半身で最も大きく、広背筋や大胸筋より大きな筋肉です!なので筋トレ時には積極的に鍛えたい部位になります。
【肩関節・肩甲骨周辺の筋体積ランキング】
- 三角筋(前部・中部・後部):792㎠
- 大胸筋(上部・中部・下部):676㎠
- ローテーターカフ(肩の深層筋):672㎠
- 広背筋(単体):550㎠
- 僧帽筋(上部・中部・下部):458㎠
三角筋792㎠ = 中部(377㎠)+後部(292㎠)+前部(123㎠)
三角筋の中では、中部が最も大きな筋肉になります。
肩関節を安定させる役割がある4つの深層筋の複合筋であるローテーターカフも意外に大きいですね。ほぼ大胸筋と同じ大きさです。ちなみにローテーターカフは、小円筋・棘上筋・棘下筋・肩甲下筋の4つの筋肉からなります。
1-2.三角筋の役割
三角筋は、肩関節(けんかんせつ)のほぼすべての動きに関与していて、肩関節の屈曲・伸展・外転・水平内転・水平外転・外旋・内旋の動作で働きます。日常生活では肩を使う動作では全てで使われます。スポーツでいうと野球などの球技でボールを投げる動作や、バーベルを頭上に持ち上げる動作、ランニングなどの腕振り動作で使われます。
2.三角筋を鍛えるメリット
三角筋を鍛えることによって、外見的にも身体の機能的にもメリットがあります。特にデスクワークの人に機能的メリットが大きいので、「最近からだがだるい」「肩が重い」といったことを感じている人はぜひ参考にしてください。
- 広い肩幅を作る
- 小顔効果
- 高身長効果
- 肩こり改善
2-1.三角筋は広い肩幅を作る
人間のぱっと見の印象は顔がもちろん重要ですが、肩幅も印象を大きく左右します。特に男性はがっしりして見えた方が、頼りがいがある、仕事を任せられそう、といった印象を与えやすいです。女性は本能的に広い肩幅の男性に魅力を感じるので、三角筋を鍛えることでモテることにも役立ちます。
2-2.小顔に見える効果がある
三角筋を鍛えると肩幅が広くなりますが、その結果、小顔に見える効果があります。顔の大きさは無意識に肩幅との比率で判断されることが多いので、仮に顔が大きくても肩幅が広いとバランスが良く見えます。
逆に、肩幅が狭いと顔が大きく見えてしまいます。もちろん他の人の顔と並べて大きさを比較すれば肩幅はあまり関係ありませんが、その人単体で顔の大きさを判断する際には、肩幅と顔との比率が重要です。
肩幅が広く小顔に見えた方がバランスは良くなるので、三角筋を鍛えると格好良くなります。
2-3.身長が高く見える
身長はもちろんぱっと見の高さで判断されますが、肩幅が広いと背が高いと錯覚されることが多いです。特に、その人単体で身長を判断する際には、肩幅が重要です。他の人と並んで高さを比較するときは、もちろん高さが重要なのでバレますが、その人単体なら肩幅があれば大きく見えます。
三角筋を鍛えて肩幅を広くすることによって、その人単体で見たときに小顔で身長が高いように見えるということです。がっしりしていて、小顔で身長が高いように見えるので、まさにモテ効果があります。もちろん三角筋を鍛えただけですぐにモテるというわけではありませんが、上述のようなモテ効果があるのです。
人と実際に並べて比較してよく見れば身長も顔の大きさもすぐにわかりますが、そのような比較をすることはまれです。どちらかというとぱっと見の印象の方が重要なので、三角筋効果はかなり役立ちます。
2-4.肩のだるさを軽減させる
肩コリは僧帽筋や広背筋の影響が大きいのですが、腕を上げるのがだるい、タイピングがつらい、といったことには三角筋の強化が役立ちます。三角筋を鍛えることによって、肩や腕を動かすのが楽になるのです。
三角筋は見た目の印象を改善し、体の機能も改善させるので、鍛えるメリットは非常に大きいでしょう。
3.三角筋の部位と鍛え方
三角筋は、肩の筋肉ですが、前部・中部・後部に分けられます。鍛える際にはある程度部位を意識して鍛えると良いでしょう。ただし、三角筋は僧帽筋などに比べるとそれぞれの部位が近いところに密集しています。そのため、多くの筋トレでは三角筋全体に負荷が掛かると考えてよいでしょう。
三角筋のどの部位が、どのような動きで使われるのかを下記に記します。
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三角筋前部:肩関節の屈曲・水平内転(水平屈曲)・内旋
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三角筋中部:肩関節の外転
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三角筋後部:肩関節の伸展・水平外転(水平伸展)・外旋
3-1.三角筋前部
三角筋前部が使われる体の動作は、主に肩関節の屈曲・水平内転・内旋です。この中の屈曲の動きに注目してみると、これは手を前方に上げる動作になります。筋トレでいうと、ダンベルを持って手を前方に上げる「フロントレイズ」がこの動作に当てはまります。ということはフロントレイズは三角筋の前部を鍛えるトレーニングだという事が理解できますね。
このように、「体のどういった動作でどの筋肉の部位が使われる」といった事を理解しておくと、初めて見るようなトレーニングでも、どの部位が使われるか理解できますし、より効果的なフォームや自分オリジナルのトレーニング方法を考える事が可能になってきます。
3-2.三角筋中部
三角筋中部が使われる体の動作は、主に肩関節の外転です。これは肩から腕を側方に上げる動作になります。筋トレでいうと、ダンベルを持ち側方に上げる「サイドレイズ」がこの動作に当てはまります。
3-3.三角筋後部
三角筋後部が使われる体の動作は、主に肩関節の伸展・水平外転・外旋です。この中の水平外転の動きに注目してみると、これは肩から腕を水平平面で後方に振る動作になります。筋トレでいうと、ダンベルを持ち上体を倒してダンベルを引き上げる「ダンベルリアレイズ」がこの動作になります。
4.三角筋を鍛える自重トレーニング
自重トレーニングは自分の体重で負荷をかける筋力トレーニングです。三角筋は自重でも高い負荷を掛けやすい部位なので、ジムに行くのが面倒な人でも手軽に鍛えることができます。それでは具体的な自重筋トレメニューを紹介していきます。
4-1.プッシュアップ
プッシュアップ系の動作は、大胸筋・上腕三頭筋・三角筋前部に負荷がかかります。肩から腕を水平面で前方に振る肩関節の水平内転の動きなので「3.三角筋の部位と鍛え方」の項で解説したように三角筋前部に効きます。
ナロープッシュアップは腕の幅が狭い腕立て伏せで、特に上腕三頭筋、三角筋前部に負荷がかかりやすいです。逆に腕の幅が広いワイドプッシュアップでは大胸筋に大きい負荷が掛かり、普通のプッシュアップなら大胸筋、上腕三頭筋、三角筋前部などにバランスよく負荷を掛けることができます。
プッシュアップは多くの人になじみ深い自重筋トレの王道とも言えるもので、筋トレ初心者の取っ掛かりとして最適です。いきなり負荷の大きい自重トレーニングやウエイトトレーニングにチャレンジしても良いのですが、そうすると挫折してしまう可能性が高くなります。まずは、プッシュアップで慣らしていくのがおすすめです。
プッシュアップのやり方セット数の目安:15レップ×3セット セット間のインターバル:1〜2分
- 両手を肩幅より広くつき、上体を深く沈める。
- 姿勢をまっすぐ保ち、上体を持ち上げる
プッシュアップのポイントや注意点
- ・手のつき方は、若干「ハの字」を意識
- ・頭を垂れ下げない
- ・胸を張って肩甲骨を寄せた状態で動作する
4-2.逆立ち腕立て伏せ
プッシュアップで満足できなくなった方には、逆立ち腕立て伏せがオススメです。肩トレの王道ダンベルショルダープレスの自重版の動作です。三角筋中部だけでなく、三角筋前部にも負荷がかかります。肩関節外転の動きなので三角筋中部に負荷がかかるのと同時に、肘関節伸展の動きで三角筋前部にも負荷がかかります。肩関節外転+肘関節伸展の動きなので、多関節トレーニングになります。
上半身をトータルで鍛えることができるので、三角筋だけでないお得感があります。また逆立ちによって内臓が上に上がり内臓の機能向上、便秘解消といったメリットもあります。幅広い部位の筋トレ効果があり、さらに筋トレの他にも健康効果もあるので、ぜひ取り入れてもらいたい筋トレメニューです。
壁なしで逆立ち腕立て伏せを行った方がバランスを取る分負荷が大きくなり、姿勢維持のため腹直筋や脊柱起立筋に負荷が掛かります。いずれは壁なしでできるようになった方が良いのですが、最初のうちは壁ありで逆立ち腕立てするのがおすすめです。徐々にステップアップしていくと良いでしょう。
逆立ち腕立て伏せのやり方
セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル:1〜2分
- 壁に寄りかかり倒立する
- その状態から肘を屈曲させる
4-3.懸垂(チンニング)
懸垂台や懸垂バーを購入すれば自宅でもトレーニングできますが、近くに公園などあれば鉄棒でも行えます。懸垂は三角筋後部、広背筋、僧帽筋などに高い負荷を掛けることができる肩関節伸展の動きです。特に腕の幅を広げて胸から上げて懸垂を行うと、広背筋や三角筋に負荷を集中させやすいです。逆に背中が丸まった状態で懸垂をすると、腕に負荷が集中します。それはそれで良いのかもしれませんが、懸垂は背中側の筋肉を鍛えるのが本来の狙いなので、広背筋や三角筋後部、僧帽筋に負荷の掛かるフォームを心掛けると良いでしょう。
懸垂のやり方
セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル:1〜2分
- 手幅を肩幅程度にしてバーを握る
- 背中を反らし胸を張りながら体を引き上げる
懸垂のポイントや注意点
- ・肩甲骨を寄せながら体を引き上げる
- ・パワーグリップやストラップがあれば背中の筋肉に効かせやすくなる
5.三角筋を鍛えるウエイトトレーニング
ウエイトトレーニングはダンベルやバーベル、ケトルベルなどの重りを使うトレーニングです。筋トレを行うにあたって自重トレーニングはモチベーションを保つのが難しいという事情があります。その点、ジムでのウエイトトレーニングの方がモチベーションは保ちやすいでしょう。しかしダンベルやバーベルなどのウエイトを使ったトレーニングでは、間違ったフォームで行うと体を痛めやすいので、筋トレ初心者は自分がコントロールできる軽い重量から始めることをオススメします。
5-1.フロントレイズ
フロントレイズは前に向かってダンベルを引き上げる筋トレメニューです。肩関節の屈曲の動きなので、三角筋前部に効きます。ダンベルではなくバーベルでも代用可能です。ダンベルで行う場合、サイドレイズなどと同じくらいの重量のダンベルで行うとちょうど良いので、併せて行うと良いでしょう。
フロントレイズのやり方セット数の目安:セット間のインターバル1分
- 左右同時上げの場合:10レップ×3セット
- 片方ずつの場合:左右10レップずつ×3セット
- 手のひらを体に向け、両手にダンベルを持つ
- 両肘を伸ばしたまま水平以上までダンベルを上げる
フロントレイズのポイントや注意点・ダンベルを下ろした時に体につけると負荷が低くなる
- ・肘は必ず外に向けた状態で動作を継続する
- ・肩が上がらないように注意する
5-2.サイドレイズ
サイドレイズは普通に立った状態で両腕を左右に広げながら引き上げるトレーニングメニューです。肩関節外転の動きなので三角筋中部に効きます。三角筋は中部が一番筋体積が大きな部位なので、トレーニング時間が少ない場合は、三角筋中部を優先的に鍛えると良いでしょう。
サイドレイズのやり方セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル1分
- 肘を軽く曲げて、両手にダンベルを持つ
- 水平以上までダンベルを持ち上げる
サイドレイズのポイントや注意点・ダンベルを下ろした時に体につけると負荷が低くなる
- ・肩が上がらないように注意する
- ・小指から上げるのがポイント
5-3.リアレイズ
リアレイズは上体を倒し、垂直に肩関節を水平外転させる動きなので、三角筋後部に効きます。立っても座っても、どちらでも行えます。肩甲骨を寄せずに腕を開くことがポイントです。肩甲骨の寄せを意識すると肩甲骨内転の動きになり、僧帽筋中部に効きやすくなります。肩甲骨内転の筋トレでいうとダンベルローイングがありますが、これは僧帽筋中部に効いてしまいますので注意が必要です。
「肩甲骨内転」の動きではなく「肩関節水平外転」の動きを意識しましょう。
リアレイズのやり方セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル1分
- 座った状態もしくは体を倒して、両手にダンベルを持つ
- 小指側を上にして肘を軽く曲げ、ダンベルを持ち上げる
リアレイズのポイントや注意点・肩が上がらないように注意する
- ・小指から上げるのがポイント
5-4.ダンベルショルダープレス
ダンベルショルダープレスは、ダンベルを上に押し上げるトレーニングです。三角筋中部・前に負荷が掛かりますが、三角筋全体を鍛えることができます。ショルダープレスは三角筋トレーニングの鉄板的なものでもあるので、三角筋をピンポイントで鍛えるならぜひ取り入れるべきメニューです。「肩関節外転+肘関節伸展=三角筋中部+三角筋前部」に効く多関節トレーニングです。
筋トレ初心者は背もたれがあるシートに座って行う「シーテッドダンベルショルダープレス」をオススメします。立って行う場合、姿勢維持のため体幹の力が必要であることが一つと、姿勢が維持できないと腰が反ってしまい体を痛める危険性が出てきます。
ダンベルショルダープレスのやり方セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル1分
- 座った状態もしくは立って、両手にダンベルを持つ
- 手のひらを前方に向けダンベルを肩口のところにセットする
- 肘を下げた状態から弧を描くようにダンベルを頭上まで持ち上げる
ダンベルショルダープレスのポイントや注意点・ダンベルは頭の真横に来るように
- ・ダンベルの真下に肘が来るように
- ・前腕の角度が垂直になるように
5-5.ベンチプレス
ベンチプレスのメインターゲットは大胸筋ですが、肩関節の水平内転の動きなので三角筋前部にも強い負荷が掛かります。また高重量を持ち上げる際には腹筋や首や僧帽筋にも力が入るので、上半身の前面にトータルで大きい負荷が掛かります。
ベンチプレスはBIG3に入るだけあって、非常に効率の良い筋トレです。三角筋をピンポイントで狙わなくても、他の部位と合わせて十分に筋肥大させることが可能です。
ベンチプレスのやり方セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル1分
- ベンチに寝て、肩幅の1.5倍程度の手幅でバーベルを持つ
- 胸を張って肩甲骨を寄せバーベルを下ろす
- 胸を張って肩甲骨を寄せたままバーベルを上げる
ベンチプレスのポイントや注意点・バーベルの持ち方はサムアラウンドグリップ
- ・ハの字なるように握る
- ・「肩甲骨内転+下方回旋」でブリッジをつくる
- ・お尻を浮かせたり胸でバウンドさせると負荷が軽くなる
- ・前腕の角度が垂直になるように
5-6.リバースベンチプレス
https://www.youtube.com/watch?v=3ArshpbG7og
通常のベンチプレスと違い、バーを逆手で握る(リバースグリップ)ベンチプレスです。肩関節屈曲の動作で三角筋前部に強いストレッチをかけながら負荷をかけられるので三角筋前部の筋肥大効果が高い種目です。
リバースベンチプレスのやり方セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル1分
- ベンチに寝て、肩幅より若干広い手幅でバーベルを逆手で持つ
- 両脇を締めてバーベルを下ろす
- バーベルを真上に上げる
リバースベンチプレスのポイントや注意点・下げた時前腕の角度が垂直になるように
- ・顔の方にバーベルを上げると危険
- ・バーベルをしっかり下ろす事で三角筋前部に強くストレッチがかかる
5-7.アップライトローイング
アップライトローイングはバーベルでもダンベルでも行える筋トレメニューです。動きとしてはバーベルやダンベルを腕ごと上に引き上げる筋トレメニューで、三角筋中部・後部、僧帽筋に高い負荷が掛かります。肩甲骨の上方回旋+肩関節外転の動きなので多関節トレーニングになります。肩甲骨上方回旋の動きにより、僧帽筋上中下に負荷がかかり、肩関節外転の動きで三角筋にも負荷がかかる種目です。
アップライトローイングのやり方セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル:1分
- 足を肩幅程度で立つ
- 手幅をこぶし2個分でバーベルを持つ
- 脇を開いて両肘を高く上げる
アップライトローイングのポイントや注意点・肘から持ち上げ、肘を高く上げるイメージ
5-8.バーベルショルダープレス
バーベルショルダープレスは、ダンベルショルダープレスのバーベル版です。バーベルは一つにつながっているので、ダンベルよりも下半身や全身の筋肉を連動させながら持ち上げやすいです。ダンベルの場合たとえば下半身の力を使って引き上げようとしても、力が逃げます。
6.三角筋を鍛えるマシントレーニング
マシントレーニングは文字通りマシンを用いるトレーニングです。軌道が安定しているので体を痛める心配も少なく、初心者にも最適なトレーニング方法です。高重量でも安全に扱えます。フリーウェイトとの違いで言えば、マシンでは単関節トレーニングがほとんどだということです。鍛えたい筋肉の部位が決まっているなら、そこだけに集中的に負荷をかける単関節トレーニングの方が効率的です。
6-1.マシンショルダープレス
マシンショルダープレスはダンベルやバーベルでやるのと同じ効果が得られます。ただし、マシンショルダープレスは座った状態で体を固定して行うので、より三角筋に集中できます。
マシンのある環境なら、マシンで鍛えた方が楽かもしれません。重量を変えるのが楽ですし、ケガのリスクもバーベルやダンベルよりも少なくなります。特にバーベルは落としたりする危険があるので、注意が必要です。
マシンショルダープレスのやり方セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル:1分
- シートに座って背筋を伸ばす
- 肩を上げずに、バーを持ち上げる
マシンショルダープレスのポイントや注意点・シートを高めにセットすると、バーを持った時に両肘が深くなりストレッチがかかりやすくなる
- ・背中の反りすぎに注意
6-2.リアデルト
ダンベルリアレイズのマシン版の動きで、肩関節を水平外転させるので、三角筋後部に効きます。肩甲骨を寄せてしまうと僧帽筋に負荷が逃げてしまうので、肩甲骨を寄せずに腕を開くことがポイントです。三角筋後部の収縮に集中しましょう。
「肩甲骨内転」の動きではなく「肩関節水平外転」の動きを意識しましょう。
リアデルトのやり方セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル:1分
- シートに座って背筋は伸ばさず若干猫背気味にする
- 肩を上げずに、バーを引いてくる
- バーを引いてくるときに顔を上に向けると収縮を感じやすい
リアデルトのポイントや注意点・肩が上がらないようにする
・三角筋後部は意識しづらいので、収縮しているか意識を集中する
7.おすすめの三角筋トレーニングメニュー
いろいろな三角筋トレーニングメニューを紹介してきましたが、これだけ数が多いともちろんすべて取り入れることはできません。三角筋の他にも鍛えるべき部位は全身にあるので、三角筋のメニューばかり増やすわけにはいかないでしょう。
しかし、このなかでもおすすめのメニューがあるので、まずはそれに取り組むのがベストだと思います。特に筋トレ初心者はあれこれやると時間ばかり掛かって全身をバランスよく鍛えることができないので、なるべく少ない種類のトレーニングメニューで全身を網羅すると良いです。
7-1.三角筋トレーニングをするべき人
BIG3に含まれる筋トレで三角筋も十分に筋肥大させることが可能なので、筋トレにある程度慣れていて、特別三角筋を筋肥大させたい、といった場合でない限り三角筋に特化する必要はあまりありません。フィジーク選手などは三角筋を特に発達させることで明らかな逆三角形を作っています。腹斜筋や僧帽筋の発達をあえて抑えつつ三角筋を発達させることで逆三角形のシルエットを作る選手もいるので、そういった人には三角筋に特化した筋トレはおすすめです。
7-2.三角筋トレーニングサンプルメニュー
肩関節は股関節や腰、膝などと同様に痛めやすい部位になります。なのでトレーニング前のウォームアップは念入りに行い、自身でコントロールできる範囲の重量でトレーニングを行いましょう。また三角筋は前部・中部・後部に分かれているので、各部位を網羅したトレーニングメニューを組む必要があります。
体をほぐし温めるためのストレッチやランニングを10分程度行いましょう。しっかりとウォームアップしておくことでケガを予防できます。
肩関節を安定させる役目のある棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の肩関節深層筋(インナーマッスル)のトレーニングを行うことで、肩の怪我の予防やメイントレーニングの効果を高めます。肩関節の内旋動作で肩甲下筋が、肩関節の外旋動作で棘下筋・小円筋・棘上筋に負荷がかかります。
・チューブやダンベル、ケーブルでのインターナルローテーションやエクスターナルローテーションの動きで鍛えることができます。
・フロントレイズ:10レップ×3セット セット間のインターバル1分
・サイドレイズ:10レップ×3セット セット間のインターバル1分
・リアレイズ:10レップ×3セット セット間のインターバル1分
・ダンベルショルダープレス:10レップ×3セット セット間のインターバル1分
8.肩トレ動画あれこれ
8-1.デカイ肩を作る肩トレ
8-2.チャンピオンの肩トレ!
8-3.肩をまんべんなく追い込め!
8-4.ある日の肩トレ全部見せます
9.筋肥大させるために重要なこと
三角筋を一生懸命鍛えても、それだけでは筋肥大しません。他の部位も鍛えて全身の代謝を挙げることも重要ですし、何より食事が重要です。筋肉を大きくするためにはタンパク質に着目されることが多いですが、もちろんそれは間違いではありません。
「体重(kg)×2 = 筋肥大のために必要タンパク質摂取量(g)」という法則がありますが、もちろんそれだけでは圧倒的に摂取カロリー量が足りず、インスリンなどの問題から炭水化物をその3倍は摂取する必要があります。
タンパク質だけでなく、炭水化物を多く摂取し、脂質の摂取量も減らし過ぎないことによって筋肥大します。タンパク質だけ過剰に摂取しても消化吸収しきれず内臓に負担が掛かり、筋肥大もできません。タンパク質だけ多く摂取して他の栄養素を抑えるのは減量中の食事メニューなので、筋肥大するためのものではありません。
三角筋含め体を大きくしていくためには、タンパク質も炭水化物も脂質も多く摂取することが必要です。せっかく鍛えるのであれば、ぜひ食事もしっかり摂取して筋肉を大きくしていってください。
10.まとめ
三角筋を大きくするトレーニングのことを紹介しつつ、筋トレの基本的な考え方や、食事についても少し触れてきました。大きい筋肉を鍛え、食事の摂取量をバランスよく増やすことで体全体が大きくなります。
三角筋は上半身では大胸筋や広背筋より筋体積が大きく、鍛えるメリットも多くある部位です。しかし怪我をしやすい部位でもあるのでトレーニングを行う際は、自分がコントロールできる範囲の重量で行うことをオススメします。
三角筋を鍛えて、みんなのあこがれ!逆三角形の体をぜひ目指してください!
イラスト/ハヤシナオユキ