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[筋トレ]カーフ(ふくらはぎ)の鍛え方やおすすめメニュー[完全版]

鍛え上げられたふくらはぎは「この人運動しているな」と思わせるものであり、逆にだらしないふくらはぎは「この人全然運動してないな」と思わせるものです。ふくらはぎはカーフとも呼ばれ、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)という正式名称を持ちます。第二の心臓と言われるふくらはぎを鍛えれば健康に良いとされていますが、実は鍛えにくい部位でもあります。ここではこのカーフの効率的な鍛え方やおすすめの自重メニュー、ダンベルやマシンを使ったジムメニューを紹介いたします。

1.カーフとは

カーフ(calf)は「ふくらはぎ・すねの内側」を意味する言葉で、この部位の筋肉を下腿三頭筋と言います。カーフという呼び名は下腿三頭筋の英語名であるTriceps muscle of calf(トライセップス・マッスル・オブ・カーフ)に由来しています。ここではこのカーフと呼ばれる下腿三頭筋(かたいさんとうきん)の構造や構成する筋肉、役割などを見ていきましょう。

 

1-1.下腿三頭筋の構造

下腿三頭筋は下腿屈筋群のうちの1つで、下腿(膝から足首までの部位)に位置する筋肉の総称です。この部分はふくらはぎと呼ばれ、ふくらはぎの裏側(下腿前面)は向こうずね(むこうずね=すね)と呼ばれます。

引用:Muscle Premium(Macアプリ)

下腿三頭筋は1つの筋肉の名称ではなく、2つの筋肉の総称です。1つはふくらはぎ表層にある腓腹筋(ひふくきん)であり、もう1つはその下にあるヒラメ筋です。まずはこの2つの筋肉の構造や働きについて見ていきましょう。

腓腹筋(ひふくきん)

腓腹筋の内側頭は大腿骨内側上顆(だいたいこつないそくじょうか)から起始しており、外側頭は大腿骨外側上顆(だいたいこつがいそくじょうか)から起始しており、踵骨隆起(しょうこつりゅうき)に停止します。腓腹筋は膝関節をまたぐ二関節筋です。

ヒラメ筋

ヒラメ筋は脛骨内側縁(けいこつないそくえん)、腓骨頭(ひこつとう)、ヒラメ筋腺、ヒラメ筋腱弓(ひらめきんけんきゅう)から起始しており、腓腹筋と同じように踵骨隆起に停止します。ヒラメ筋は膝関節をまたがない単関節筋です。

下腿三頭筋全体では

下腿三頭筋はこれらの2つの筋肉で構成されますが、起始部は腓腹筋が二頭あるのでヒラメ筋と合わせて三頭となります。この2つの筋肉は踵骨腱(アキレス腱)を構成し踵骨(しょうこつ=かかとの骨)で停止します。

 

1-2.下腿三頭筋の役割

下腿三頭筋を構成する腓腹筋は膝関節(しつかんせつ=ひざの関節)をまたぐ二関節筋であり、膝関節の屈曲(くっきょく)や足関節(そくかんせつ=足首の関節)の底屈(ていくつ)に大きく関与します。ヒラメ筋は膝関節をまたがない単関節筋であり、足関節の底屈にのみ関与します。

下腿三頭筋は主に足関節の底屈の働きを持ち、収縮することで踵骨が上方向に引っ張られ足関節を伸ばす働きが起こります。また膝関節の屈曲の働きも持ち、腓腹筋が収縮することにより膝を曲げる力が発生します。下腿三頭筋の日常的な場面においてはつま先立ちの動作に関与し、スポーツの場面においてはランニングやジャンプなどの動作に関与します。

下腿三頭筋の役割

  • ・主に足関節の底屈→足首を伸ばす
  • ・膝関節の屈曲→膝を曲げる
  • 下腿三頭筋が関与する動作

    • ・日常的な動作:つま先立ち
    • ・スポーツ動作:ランニング、ジャンプ
  •  

1-3.下腿三頭筋の特徴

下腿三頭筋は踏み込む力に影響を与える筋肉です。下腿三頭筋の力が弱いと踏み込む力も弱まり、鍛えれば踏み込む力が強くなります。踏み込み時にはテコの原理により大きな負荷がかかるので、ウォームアップ不足やトレーニング不足の状態で激しい運動をすると損傷が発生しやすい部位でもあります。

起こりやすい損傷としては腓腹筋挫傷、腓腹筋断裂などの肉離れでありテニスレッグとも呼ばれるものです。またアキレス腱断裂やアキレス腱周囲炎などの発生も起こりやすい部位です。

起こりやすい損傷

腓腹筋挫傷、腓腹筋断裂、アキレス腱断裂、アキレス腱周囲炎

 

1-4.下腿三頭筋はデカい

【筋体積ランキング:全身】

 

  1. 大腿四頭筋(太もも前・複合筋):1913㎠
  2. 下腿三頭筋(ふくらはぎ・複合筋):897㎠
  3. ハムストリング(太もも裏・複合筋):876㎠
  4. 大殿筋(単体):864㎠
  5. 三角筋(前部・中部・後部):792㎠
  6. 大胸筋(上部・中部・下部):676㎠

腓腹筋(322)+ヒラメ筋(575)=897㎠

 

 

2.カーフを鍛えることによるメリット

カーフ(下腿三頭筋)を鍛えるとどのような効果があるのでしょうか。ここではカーフトレーニングのモチベーションアップのためにもカーフを鍛えるメリットについて見ていきましょう。

  1. パフォーマンス向上
  2. 基礎代謝アップ
  3. 成長ホルモンアップ
  4. シェイプアップ
  5. 体力アップ
  6. ケガの予防

2-1.パフォーマンスの向上

・ランニング、ジャンプなどのパフォーマンスが上がる

以前は筋力トレーニングによって得た筋肉は実際のスポーツには役立たないものとされていました。ボディビルダーの筋肉はボディビルディングでしか力を発揮できないという考えです。ですが筋肉を大きくするほどに力が強くなり、スピードがアップするものです。これは加速度が力に比例するという物理的な法則に基づくものです。大きい筋肉は強い力を発揮し、強い力を持つ筋肉ほど発揮する速度も大きくなるということです。よってカーフを鍛えることにより走る・ジャンプするなどのパフォーマンスの向上が期待できます。

 

2-2.基礎代謝アップ

  • ・普段の消費エネルギーも増える
  • ・ダイエット効果がある

日常の何もしていない時でも消費する、生命の維持に最低限必要なエネルギーを基礎代謝と言います。筋力トレーニングにより筋肉量が増えるとエネルギー消費量も増えるので基礎代謝がアップするという効果があります。筋肉量が増えることで運動中だけでなく普段の生活をしている時の基礎代謝も高まりダイエット効果も期待できるというわけです。ですからカーフを鍛えることは消費エネルギーを増やすために有効であると言えます。

 

2-3.成長ホルモンの分泌を促す

  • ・筋肉の発達を促す
  • ・代謝を高める
  • ・骨の強度維持
  • ・脳の疲労回復(うつ防止や記憶力向上)
  • ・子供の成長を促す
  • ・老化防止

筋力トレーニングは成長ホルモンの分泌を促します。この成長ホルモンは筋肉の発達に欠かせないものです。成長ホルモンは睡眠後最初のノンレム睡眠時に活発に分泌されますが、ハードなトレーニングの終了後にも分泌されます。

ここで気をつけたいのは有酸素運動だけでは成長ホルモンは分泌されにくいということです。有酸素運動も30分以上行えば成長ホルモンを分泌させますが、無酸素運動ならものの数分で分泌させることができます。負荷のかかるトレーニングを短時間で行う筋力トレーニングは無酸素運動がほとんどですから成長ホルモンを分泌させるのに適しているというわけです。

成長ホルモンは筋肉の発達を促すだけでなく、代謝を高める効果(脂肪の燃焼)や骨の強度維持、脳の疲労回復、子供の成長を促す役割を果たします。また老化防止に効果があるので若返りホルモンとも呼ばれます。カーフを鍛えるときに行う無酸素運動はたくさんの優れた効果を発揮するのです。

 

2-4.シェイプアップ

  • ・ふくらはぎや足首のシェイプアップ
  • ・その他の下半身にも効果がある

痩せるためのダイエットとは違い、体を鍛えて体型を作り上げるのがシェイプアップです。シェイプアップはダウンではなくアップということです。筋力トレーニングは筋肉のついたたくましい体型や、キュッと引き締まった美しい体型を作り出します。カーフを鍛えればたくましいふくらはぎや、引き締まった足首を手に入れることが可能となります。

またカーフを鍛えるトレーニングメニューは周囲の筋肉にも影響を与えます。例えばカーフトレーニングに有効なジャンプスクワットはカーフの他にも大腿四頭筋やハムストリング、大殿筋、内転筋に負荷がかかります。また下半身だけでなく腹筋にも効果があるのでカーフを鍛えることにより腹筋や下半身のシェイプアップ効果が期待できます。

 

2-5.体力アップ

  • ・心臓・血管・肺などが丈夫になる
  • ・無酸素運動と有酸素運動の組み合わせでさらに体力アップ

筋力トレーニングにより心臓や血管、肺などが丈夫になり体力アップやスタミナ強化の効果が得られます。前述したように筋力トレーニングはそのほとんどが無酸素運動ですが、さらに有酸素運動を組み合わせれば体力アップの効果が高くなります。成長ホルモンが分泌されやすい無酸素運動を15分行い、その後有酸素運動を行うという順序がおすすめとなります。

有酸素運動と無酸素運動

有酸素運動は身体にかかる負荷は高くないものの、ある程度の時間をかけて継続して行う運動です。無酸素運動は呼吸をしない運動というわけではなく、高負荷をかけて瞬発的に力を出し結果的に酸素を消費しない運動のことを言います。

 

2-6.ケガの予防

  • ・スピーディーな動作でケガを予防する
  • ・外部からの衝撃への耐性が高まる

筋肉を鍛えることにより運動時のケガの予防効果も期待できます。もしケガをしそうな状況になってもある程度の筋肉が付いていることでスピーディーに受け身をとることや回避することができるからです。また筋肥大することにより外部からの衝撃への耐性も高まります。

ただし筋力トレーニング中のケガにも注意が必要です。あまりにも負荷の高いトレーニングは筋肉の損傷を招く可能性があります。特に初心者の方は正しい知識を持って軽い負荷のメニューから始めることをおすすめします。

 

 

3.カーフを鍛える時のポイント

どの筋肉の部位にも、「速筋」と「遅筋」が存在します。鍛えるターゲット部位が、速筋の割合が多い速筋優位の部位か、逆に遅筋の割合が多い遅筋優位の部位かで、鍛える時のレップ数などに影響します。

腓腹筋

速筋と遅筋の割合がほぼ半々なので、1セット8-15回×3セットの通常のトレーニングセットで問題ありません。

ヒラメ筋

遅筋割合が88%と、かなりな遅筋優位な部位なので、鍛える際は低レップにこだわる必要はありません。

ヒラメ筋がかなりな遅筋優位な部位なので、カーフ(ふくらはぎ)を鍛える場合は、6-8回の低回数より、30回を限度として高回数でレップを組むことをオススメします。

 

 

4.カーフを鍛える自重トレーニング

自重トレーニングは自分の体重で負荷をかける筋力トレーニングです。自重トレーニングの良さはいつでもどこでも行えるところにあります。また重りやマシンを使わないので器具を準備する必要やジムに行く必要がありません。自重トレーニングはケガの心配も少なく自宅での筋力トレーニングには最適なものとなります。ここからはカーフを重点的に鍛えられる自重トレーニングを動画と主に見ていきましょう。

 

4-1.スタンディングカーフレイズ

鍛えられる筋肉:下腿三頭筋

スタンディングカーフレイズ(Standing calf raise)はスタンディング(立ったまま)の状態で行うカーフレイズです。ふくらはぎを持ち上げるという意味を持つカーフレイズは踵を上げ下げするトレーニングです。

それだけで効果があるの?と思う方もいるかも知れませんが、カーフレイズはふくらはぎの筋肉を鍛えるための数少ないエクササイズです。ちょっとした段差や階段の一段目などでも手軽に行えるので是非試してみてください。

スタンディングカーフレイズにはダンベルなどの重りを持って行うバリエーションもありますが、ここでは自重で行うカーフレイズのやり方を紹介いたします。

スタンディングカーフレイズのやり方

セット数の目安:30レップ×3セット セット間のインターバル:30秒

 

  • 1.踵が床につかないよう台の上につま先を乗せる
  • 2.バーを握ったり壁に手をつけるなどしてバランスを保つ
  • 3.つま先に力を入れ踵を上下させる

スタンディングカーフレイズのポイント

  • ・膝を伸ばして行う
  • ・反動を使わない
  • ・素早く上下さると効果が出やすい(目安は30レップを30秒~45秒以内)
  • ・軽く行えるようになったらウエイトをかけて行う

 

4-2.ワンレッグカーフレイズ(シングルレッグカーフレイズ)

鍛えられる筋肉:下腿三頭筋

ワンレッグカーフレイズは片足で行うカーフレイズです。片足で行うので自重の負荷がかかりやすくなります。両足で行うカーフレイズよりもバランスを必要とするので気をつけて行いましょう。

ワンレッグカーフレイズのやり方

セット数の目安:左右30レップずつ×3セット セット間のインターバル:30秒

 

  • 1.踵が床につかないよう台の上につま先を乗せる
  • 2.バーを握るか壁に手をつけるなどしてバランスを保つ
  • 3.片足で立ち、浮かせた足は後方に軽く曲げておく
  • 4.つま先に力を入れながら踵を上下させる

ワンレッグカーフレイズのポイント

  • ・膝を伸ばして行う
  • ・反動を使わない
  • ・素早く上下させた方が効果が上がる(目安は30レップを30秒~45秒以内)
  • ・軽く行えるようになったらウエイトをかけて行う

 

4-3.ジャンプスクワット(ジャンピングスクワット)

鍛えられる筋肉:大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋、内転筋、下腿三頭筋

おなじみのスクワットは下半身強化に欠かせないエクササイズですが、カーフ(下腿三頭筋)強化に効果のあるスクワットはあまりありません。ジャンプスクワットは文字通りジャンプを行うスクワット。ジャンプ動作に関与する下腿三頭筋を鍛えられる数少ないスクワットとなります。

ジャンプスクワットのやり方

セット数の目安:15レップ×3セット セット間のインターバル:30秒

 

  • 1.肩幅程度に足を開きつま先を外側に広げる
  • 2.腰を落とし太ももが床と水平になるまでしゃがむ
  • 3.手を前から後ろに払いながらジャンプする
  • ジャンプスクワットのポイント

    • ・背筋を真っ直ぐにして丸まらないようにする
    • ・曲げた膝をつま先よりも前に出さない(出すと膝を痛める原因になる)
    • ・つま先は少し外側に向け、膝も同じ方向に向けて曲げる

 

 

5.カーフを鍛えるウエイトトレーニング

5-1.初心者にもオススメ

ウエイトトレーニングはダンベルやバーベル、ケトルベルなどの重りを使うトレーニングです。自重トレーニングよりも難しく感じられがちですが、筋トレ初心者には導入しやすい筋トレでもあります。なぜなら懸垂などの自重トレーニングは自分の体重を持ち上げる必要がありますが、ダンベルなら軽いものから始められるからです。

 

5-2.全身に効くので効率的!

ウエイトトレーニングのメリットは負荷の軽いものから始められることだけではありません。重りのバランスをとるために補助的な筋肉も使うため、鍛えたい筋肉だけでなく全身の筋肉にも作用するというメリットもあります。

 

5-3.フォーム習得が難所

デメリットとしては、軌道が安定しづらくフォーム習得が難しいことが挙げられます。また重さの調節に手間がかかることや、重りの落下によるケガの危険もあります。ウエイトトレーニングは安全に配慮して行うようにしましょう。

 

5-4.シ―テッドカーフレイズ(ダンベル)

鍛えられる筋肉:下腿三頭筋のうち主にヒラメ筋

シーテッドカーフレイズはシーテッド(座った)状態で行うカーフレイズです。カーフ(下腿三頭筋)の中でも主にヒラメ筋に効果のあるエクササイズですが、腓腹筋にはほとんど効果を発揮しません。

ここではダンベルを使ったやり方を紹介しますが、自宅にあるものを重りにして行うこともできますので手軽にウエイトトレーニングを楽しむことができます。

シーテッドカーフレイズ(ダンベル)のやり方

セット数の目安:20レップ×3セット セット間のインターバル:30秒

 

  • 1.ベンチや椅子に座り、つま先のところに低い台を置く
  • 2.曲げた膝の上にダンベルなどの重りを乗せる
  • 3.踵を上下させる

シーテッドカーフレイズ(ダンベル)のポイント

  • ・踵が床につかないよう台で調整する(10㎝程度で良い)
  • ・背筋を真っ直ぐにして行う
  • ・重りが軽い場合は30レップ/セット行う

 

5-5.ダンベルジャンプスクワット

鍛えられる筋肉:大腿四頭筋、大殿筋、腹筋、下腿三頭筋

自重トレーニングでも紹介したジャンプスクワットにウエイトを取り入れたバリエーションです。中級者~上級者向けのエクササイズなので初級者の方は自重ジャンプスクワットに慣れてから行いましょう。バーベルを担いで行うバーベルジャンプスクワットもありますが、ここではダンベルを使ったやり方を紹介いたします。

ダンベルジャンプスクワットのやり方

セット数の目安:10レップ×3セット セット間のインターバル:1分

 

  • 1.両手にダンベルを持ち手の平が体の側面に向くように体の横に下げる
  • 2.腰を落とし太ももが床と水平になるまでしゃがむ
  • 2.弾みをつけて腰を伸ばしながら出来るだけ高くジャンプする
  • 3.2の状態になるよう着地する
  • ダンベルジャンプスクワットのポイント

    • ・曲げた膝をつま先よりも前に出さない(出すと膝を痛める原因になる)
    • ・ジャンプするときに膝が内側に向かないようにする

 

 

6.カーフを鍛えるマシントレーニング

マシントレーニングは文字通りマシンを用いるトレーニングです。カーフを鍛える場合にはシーテッドカーフレイズマシン、レッグプレスマシン、スミスマシンなどを使用します。

 

6-1.メリット

マシントレーニングのメリットは、軌道が安定していてバランスがとりやすく鍛えたい筋肉を重点的にトレーニングできる点です。またトレーニング初心者でもフォームの習得がしやすい点です。安全に行えることからマシントレーニングはリハビリにも活用されます。

 

6-2.デメリット

マシントレーニングのデメリットとしては、自宅で行えずジムに行く必要があるという点や、体のサイズに合わないことがある点、全ての部位を鍛えられない点が挙げられます。

 

6-3.カーフレイズオンレッグプレスマシン

https://www.youtube.com/watch?v=tUkp_vf7yQE

鍛えられる筋肉:下腿三頭筋

カーフを重点的に鍛えることのできるカーフレイズにマシンを取り入れたエクササイズです。使用するのはレッグプレスマシンですが、高価で場所もとるため自宅トレーニングではなくジムでのトレーニングで積極的に利用しましょう。

カーフレイズオンレッグプレスマシンのやり方

セット数の目安:15レップ×3セット セット間のインターバル:1分

 

  • 1.レッグプレスマシンに座りプレートに足指部分をかける
  • 2.足幅は肩幅よりやや狭くし、膝を軽く曲げる
  • 3.ふくらはぎの力でプレートを押し上げる
  • 4.上下を繰り返す

カーフレイズオンレッグプレスマシンのポイント

  • ・初級者は10レップからはじめても良い
  • ・自重トレーニングとは違いゆっくりとした動作で行う

 

6-4.シーテッドカーフレイズ(専用マシンorスミスマシン使用)

鍛えられる筋肉:下腿三頭筋

ウエイトトレーニングでも紹介したシーテッドカーフレイズのマシンを取り入れたバリエーションです。シーテッドカーフレイズ専用のマシンがジムに無い場合はスミスマシンを使用します。スミスマシンの場合、バーに太ももが当たるのでパッドなどを挟み込んで行いましょう。

シーテッドカーフレイズ(専用マシン)のやり方

セット数の目安:20レップ×3セット セット間のインターバル:1分

 

  • 1.専用マシンのパッドの下に太ももが位置するよう座る
  • 2.専用台の上につま先を置く
  • 3.踵を上げ下げする

シーテッドカーフレイズ(スミスマシン)のやり方

  • セット数の目安:20レップ×3セット セット間のインターバル:1分
  •  
  • 1.スミスマシンのバーにパッドを巻くか、太ももとの間にパッドを挟む
  • 2.つま先を乗せる台を足元に置く(プレートなどを利用)
  • 3.踵を上げ下げする
  • シーテッドカーフレイズ(マシン)のポイント

    • ・踵が5~10㎝下がるようにする
    • ・踵を上げるときはできるだけ高く上げる

 

 

7.自宅でできるカーフ強化トレーニング

近くにジムが無い場合は自宅トレーニングでカーフを鍛えましょう。ダンベルやトレーニングマシンが自宅にある方なら問題はありませんが、専用の器具など持ちあわせていない方も多いかと思います。また初心者ならどのような器具を揃えれば良いのかも分からなくて当然です。ここでは自宅でカーフを鍛えたいときのトレーニングメニューについて見ていきましょう。

 

7-1.自宅でカーフが鍛えられるプログラムの作り方

自分でカーフを鍛えるプログラムを作るときに押さえておきたいポイントは2つあります。1つめは前半にメインとなるエクササイズ(種目)を配置することです。例えばメインに鍛えたいカーフのエクササイズを疲れが出てくる後半に配置すると効果が半減してしまうからです。

2つめはメインのメニューの後に、メインの効果を補うようなメニューも取り入れることです。カーフだけをピンポイントで鍛えてもそれを補助する周囲の筋肉も鍛えておかなければトレーニングの効果が半減してしまうからです。筋力トレーニングを行う時には一つの筋肉だけを鍛えるのではなく、補助的な筋肉も鍛えながら全体的なバランスをとりましょう。

  • 自宅で行う場合のメニュー配置

    • ・前半にカーフのためのメインメニューを配置する
    • ・後半に補助的なメニューを配置する7

 

7-2.自宅でカーフを鍛えるときのトレーニング頻度

カーフを集中的に鍛えたい場合は週に2~3回の頻度でトレーニングを行うようにしましょう。なぜかというと筋力トレーニングを行った後の筋肉は強度により違いはあるものの損傷しているからです。損傷した筋肉の回復には一般的に48~72時間かかるとされています。仮に最短の48時間で回復したとしても丸2日の休息をとらなければなりません。もしも筋肉が回復しないままに同じ部位のトレーニングを行うと思うような効果を得られなくなります。

このことからも筋力トレーニング初級者の方が自宅で同一部位の筋肥大トレーニングを行う場合は中2~3日は回復期間をとり、週2回の頻度で行うことが望ましいでしょう。ただし自重カーフレイズ30レップ×3セットなど、シェイプアップ目的で軽めに運動したい場合はこの限りではありません

 

7-3.自宅でカーフが鍛えられるサンプルプログラム

ジムを利用せずに自宅で集中的にカーフを鍛えたいときのサンプルプログラムを紹介いたします。慣れるまではメニューを減らしても良いですし、物足りなければもっと増やしてください。パンプアップ効果を高めたいときにはセット間にこまめに水分補給しましょう。

筋力トレーニングにはこれしかないという絶対的なプログラムは存在しません。ここで紹介するのはあくまでも一例です。自分でプログラムを作る場合には前半後半のメニュー配置を意識しながらお好みのメニューを組み合わせてトレーニングを楽しんでください。

 

7-4.カーフの自重トレサンプルメニュー

1.ウォームアップ

体をほぐし温めるためのストレッチやランニングを10分程度行いましょう。しっかりとウォームアップしておくことでケガを予防できます。

 

2.主要トレーニング

・スタンディングカーフレイズ:30レップ×3セット セット間のインターバル30秒

・ワンレッグカーフレイズ:左右30レップずつ×3セット セット間のインターバル30秒

 

3.補助トレーニング

・ノーマルスクワット:20レップ×3セット セット間のインターバル:30秒

鍛えられる筋肉:大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋など…カーフ以外の下半身強化

 

フロントブリッジ(プランク):60秒間×3セット セット間のインターバル:30秒

鍛えられる筋肉:腹筋群、大腿四頭筋、腸腰筋…体幹を鍛える、腰痛改善にも効果あり

 

 

8.カーフ(下腿三頭筋)を鍛える際の注意点

 

8-1.「カーフに効いている感」が重要

カーフ(ふくらはぎ)は日常のあらゆる動作で使っている部位。ですからちょっとカーフレイズを行った程度では効いている感覚が無い場合も多いのです。カーフを鍛えるエクササイズを行った直後にパンプ感があったとしても、翌日に筋肉痛にならないようなことがほとんどです。

全身の筋肉の中でも鍛えにくい部位であるカーフを鍛えたいのなら毎回同じメニューをこなすのでは物足りないかもしれません。「効いている」と感じるくらいの負荷を与えられるよう様々なエクササイズを取り入れることが重要となります。

ただし無理は禁物です。一度のトレーニングで負荷をかけすぎてケガをしては元も子もありません。あくまでも自分の体と相談しながらカーフに刺激を与えていきましょう。

 

8-2.筋肥大さえすれば良いわけではない

カーフを鍛えるメリットの項でも説明したように、筋肉量が増えるとそれに比例して力が強くなりスピードがアップします。ですが注意したいのは大きすぎる筋肉が不要な競技もあるということ。ただ筋肉を大きくすればいいということではないのです。

筋肥大により体重が増えると体を動かすのにより大きなエネルギーを必要とします。例えば長距離を走る持久走には大きすぎる筋肉がマイナスになる可能性も出てきます。いくら筋肥大したとしても大きな筋肉を使いこなすスキルが無ければ邪魔になる競技も出てくるというわけです。

 

 

9.カーフを効率よく鍛えるために

9-1.動機づけ・目的が重要

なぜカーフを鍛えるのかという動機づけがないと筋力トレーニングは長続きしません。特定の競技のパフォーマンス向上のためという方が圧倒的かも知れません。ですが筋肥大してたくましい人と思われたいとか、引き締めてスタイルを良くしたいなどの理由も立派な動機づけとなります。筋肥大したカーフは男らしさを感じさせますし、割れて筋の入ったカーフは鍛えてる感を醸し出すものです。

 

9-2.モチベーションの継続

カーフはジムでしか鍛えられない筋肉ではなく、専用のマシンやダンベルなどの器具が無い自宅でも鍛えることができます。筋力トレーニングを長続きさせるためには写真に残すかサイズを測るなどして記録しておくことをおすすめします。どの程度鍛えられたかを確認しておくことはカーフトレーニングのモチベーションアップにもつながります。

 

9-3.楽しく鍛える

負荷の高い筋力トレーニングには筋肉痛が付き物で、辛いと感じることもあるかもしれません。ですが日々のエクササイズの中で自分の筋肉が鍛えられていくことを実感しながら、楽しくカーフ強化に取り組んでいただければと思います。

 

イラスト/ハヤシナオユキ

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