材料は野菜くず?栄養たっぷりのベジブロスの作り方や効果を紹介
ベジブロスをご存じですか?野菜くずで作れてしかも栄養がたっぷりの魔法の出汁のことです。ここではベジブロスに関する詳細や作り方、レシピまでまとめて紹介します。
1.ベジブロスって何?
ベジブロスとは野菜くずからとった栄養満点の出汁のことです。材料はサラダを作る際などにあまった野菜のくずと水、それから料理酒のみ。コストパフォーマンスが抜群な上に健康にもよい出汁として注目されています。
1-1.ベジブロスでファイトケミカルをたっぷり摂取できる
野菜の細胞の中には、免疫力のアップに役立つ上、抗酸化作用のあるファイトケミカルという化学物質が豊富に含まれています。ファイトケミカルは熱を加えることで溶け出す性質があります。そのため野菜くずを煮出してつくるベジブロスでは、生のまま野菜を食べるよりファイトケミカルを効率的に摂取できるのです。
1-2.野菜くずは栄養素の宝庫
ベジブロスで注目すべきなのは、材料となる野菜くずに、たっぷりの栄養が含まれているということです。たとえば野菜の皮は、紫外線や土の中の害虫などから自分を守るため、種は成長していくため、多くの栄養をたくわえています。これらをベジブロスにすることで、栄養をたっぷり吸収できるわけです。
1-3.ベジブロスのダイエットをはじめとした効果とは?
ベジブロスは健康に良い様々な効果が期待できる魔法のスープです。中に含まれるファイトケミカルの抗酸化力によって、活性酸素の働きを妨げます。活性酸素は老化やがん、認知症などの原因とも言われているため、結果としてファイトケミカルにはこれらの予防も期待できるわけです。
さらに抗酸化作用が働くことで、代謝アップを促し脂肪燃焼につながるため、ダイエットにも役立つと言われています。いつも捨てていた野菜くずを使って、こんなにいろいろな効果を期待できるなら、ベジブロスを試さない理由はないですよね。
2.ベジブロスの作り方
以下、ベジブロスの作り方を紹介します。材料さえあれば、あとは普通の出汁をとるように手軽に作れますよ。
●材料
両手にいっぱいにのるくらいの野菜くず
※足りないときは、昆布やかつお節など一般的な出汁の材料を少し足してもOK
水4カップ
料理酒を小さじ一杯
●作り方
1) 野菜くずをよく洗う。
2) 大き目の鍋に水・野菜くず・料理酒を入れて弱火でじっくり30分ほど煮込む。多少のアクが出たとしても、それも栄養になるのでそのままにする。
3) 煮込み終わったら、ザルなどで野菜くずを取り除き完成。
どうですか? これだけの手順で栄養満点かつ野菜のうまみたっぷりのベジブロスができるのです。
2-1.野菜くずの保存方法は?
1人暮らしや夫婦だけで暮らしているときなど、1日の食事ではベジブロスを作るのに必要な野菜くずはたまらないかもしれません。そんなときは、野菜くずの水分をよくふき取ってジップロックなどで保存しておくとよいでしょう。野菜くずが両手にいっぱいになるほどにたまったら、ベジブロスを作ります。
2-2.ベジブロスはどのくらい保存できる?
粗熱をとって冷蔵庫に入れておけば、1週間は保存できます。また冷凍庫で凍らせれば1~2カ月は持つでしょう。製氷皿に保存しておけば、料理の際に小分けに使えて便利です。
2-3.ベジブロスに適した野菜くずは?
基本的にはいつも食べる野菜のほとんどがベジブロスに適しています。玉ねぎ・長ネギ・にんじん・ジャガイモ・ダイコンの皮やピーマン・カボチャの種、しいたけの芯の部分、セロリやパセリの切れ端、その他トマトのヘタなどもよいです。
さらにトウモロコシのひげやリンゴなどの果物の芯も使ってもよいでしょう。中でもセロリのように、一般的なスープでも使われるような香りの強い野菜を使うと、さらにおいしく仕上がります。
2-4.ベジブロスに向かない食材は?
苦みやアクが特に強い野菜くずは、ベジブロスに使わない方がよいでしょう。例としてキャベツやブロッコリーの芯、ナスのヘタ、タケノコなどがあげられます。これらを使うと栄養価は高くなりますが、味に影響がでて飲みにくくなってしまいます。
3.ベジブロスを使ったおすすめレシピ
ベジブロスは万能な野菜出汁ですから、さまざまなレシピに活用できます。ここでは、その中でもおすすめのレシピをいくつか紹介します。これらのレシピを参考に、自分なりにいろいろとアレンジしてみるのがおすすめです。
3-1.ミネストローネ
・材料
ブロッコリー小1個
ニンニク(みじん切り) 1片
オリーブ油 適量
ベジブロス(※)1リットル
塩小さじ1
コショウ 適宜
パセリ(みじん切り) 適量引用:cookpad
ベジブロスを使ったレシピとして、スープは外せませんね。ここで紹介したミネストローネのほかでも、ポトフやシチュー、さらには味噌汁やけんちん汁などの和食に使ってもおいしいですよ。
3-2.カレー
・材料
タマネギ大3〜4個
にんにくすりおろし 大さじ1
生姜すりおろし大さじ1
にんじん2本
じゃがいも5〜6個
牛薄切り肉約300g
カレールー一箱
はちみつ 大さじ2
水1.5ℓ引用:cookpad
いつものカレーもベジブロスを使えば、さらに栄養が豊富になります。今回紹介したレシピでなくても、普段のレシピで使っている水をベジブロスにかえてカレーを作るだけでも、出汁がきいてよりおしいくなる上に、栄養も多くとれておすすめです。
3-3.炊き込みごはん
・材料
米3合
人参半分
舞茸1パック
ベジブロス540cc
■ [A]…混ぜ合わせておきます
[A]醤油大さじ3
[A]酒大さじ3
[A]塩小さじ1/2
[A]砂糖小さじ1引用:cookpad
マイタケの香りが食欲をそそる今回のレシピも、ベジブロスを使ってさらにおいしく仕上がります。その他、カキやアサリのような魚介類の炊き込みご飯、鶏肉や油揚げなどの炊き込みご飯にベジブロスを使ってもよいでしょう。
4.まとめ
普段捨ててしまう野菜くずもベジブロスを使えば栄養満点の出汁になります。ファイトケミカルの効果で老化を予防するなど健康によいだけでなく、ダイエットにもつながります。お金もかからず、野菜の風味で料理もおいしくなるので、サラダをつくるときに出た野菜のくずなどを集めて早速作ってみたいものですね。