朝活のススメ。そのメリットや朝活向きな人と不向きな人の違い
photo by Sam Greenhalgh
朝活というワードが浸透し始めてすでに10年以上経っているので、実践している人や、試してみたけれどやっぱり辞めた人などすでに朝活といろいろなかかわり方をしている人がいるでしょう。また、ここ数年は夜活という言葉もあり、早寝早起きが健康という説に捉われず、自分の好きな夜の時間帯に活動しようという考えです。
1.朝活に向いている人と向いていない人の違い
自分が朝活向きかどうか判断するにはいくつかのポイントがあり、またそれらが複合的に組み合わさって決まります。以下のような観点が基準になります。
朝活向き判断ポイント
・生活習慣や仕事の都合から夜何時に寝られるか
・朝何時から仕事などの予定があるのか
・ロングスリーバーかショートスリーパーか
・活動の目的
1-1.本人にやる気・改善する意志があることが前提
他にも早起きが得意かどうか、夜お酒を飲む習慣があるか、といった基準が考えられます。しかし、これらは意識次第で簡単に変えられる問題なので、除外します。早起きが嫌いだからできない、夜お酒を飲みたいから朝起きれない、といったことを基準に入れ出すと、単なる気分の問題になってしまいます。
やる気があって自分を律することのできる人が朝活できて、そうでない人はできない、となるとそれは当たり前ですし、かなり基本的なことです。本人にやる気があって、改善できるところは改善する意志がある前提で朝活に向いている人とそうでない人を区分します。
1-2.長時間労働が基本の人は朝活向きじゃない
まず、仕事の時間帯、睡眠時間はコントロールするのが難しい領域です。長時間労働が基本で、夜寝るのが遅くなる人は朝活すると日中の作業に支障が出るでしょう。
1-3.ロングスリーパーの人は朝活向きじゃない
ショートスリーパーの人なら夜寝るのが多少遅くても朝起きて朝活できますが、ロングスリーパーの人は不可能です。ちなみに、睡眠時間の研究はまだ未解明な部分が多いですが、睡眠時間を無理に変えることは難しいとされています。平均的な睡眠時間は6時間~8時間程度で、それより短い人はショートスリーパー、逆にそれより長い人はロングスリーバーとされています。自然に睡眠時間が長くなる人が、朝活のために無理に睡眠時間を削ると脳の働きが明らかに落ちます。睡眠不足のせいで日中のパフォーマンスが落ちてしまうなら朝活しない方が良いです。
ロングスリーバーの人はノンレム睡眠といって浅い睡眠を取っている時間が長く、その分寝ている間にも脳内で記憶が整理されたり、記憶を結合して新たないアイデアを生成していると言われます。
ロングスリーパーは単なる時間の無駄ではなく脳内で睡眠中に記憶や思考を司る機能が搭載されているので、無理に朝活するよりは脳に標準搭載されている睡眠時の機能をフル活用した方が良いでしょう。ロングスリーパーは朝活よりも睡眠時間の確保を優先させた方が良いです。逆に、ショートスリーパーで起きている時間を無駄にしている気がするのであれば、朝の時間を起きているようにして、朝活に充てるとメリットがあります。
1-4.向き不向きより「可能かどうか」
このように、睡眠時間や自分では変えられない予定の時間に合わせて朝活向きかどうかを判断するのは一般的です。朝活向きかどうかというよりは、むしろ朝活が可能かどうかといった観点かもしれません。そして、見落とされがちだけれど重要な観点としては、活動の目的が挙げられます。
2.朝活で何をしたいのか
2-1.朝活に向いているのは読書(情報収集)や運動
朝活に向いているかどうかに重要なのは、朝活をする目的です。朝活は朝に活動するという意味なので、何をするかまでははっきりしていません。人によって、ジョギングをしたり、読書をしたり、仕事をする時間にしています。そして、朝活に向いているのは、運動や読書です。運動はどの時間帯にやっても問題ないですし、読書は情報収集なので朝に向いています。朝起きたときは寝ている間に頭の中が整理されているので、すっきりしている状態です。頭がすっきりした状態のときは、知識を入れるのに向いています。
2-2.アイデアが必要な仕事は朝活向きじゃない
逆に、アイデアが必要な仕事は朝には厳しいでしょう。頭の中が無の状態なので、何も出てきません。頭の中から引き出すためには、ある程度引き出しが開いている必要があります。アイデア出しが目的の場合は、むしろ引き出しが開いていろいろ出ているくらいがちょうど良いです。多少散らかっていた方がそこからひらめきが生まれますし、他の引き出しを開けることを思いつきます。整然としすぎたところからアイデアを出すのは難しいでしょう。そのため、朝は情報収集に向いています。
アイデアの必要なものは夜活に向いています。夜はその日一日にあったことや考えたことで頭のなかがある程度ごちゃごちゃしています。また、夜の時間帯は副交感神経が優位になっているので、リラックス状態です。リラックス状態でいろいろと開いた引き出しの中を見られる状態なので、アイデアは出やすくなります。
3.まとめ
自分が朝活に向いているかどうかは、自分の意志では変えようのない生活スタイルや睡眠特性、また朝活の目的で決めると良いということでした。生活スタイルと睡眠時間を考えて朝活が無理ならそもそも不可能ですし、アイデア出しが目的なら夜の方が良いです。