最強の公園筋トレ!ゲットーワークアウトとは?
ダイエットのために運動をしたいけれど近くにジムなどが無い、と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。かと言って、自宅に十分な筋トレ用の器具を揃えるのにはかなりの費用がかかりますし、器具を置くスペースも必要になってきます。あるいは、運動をするのにまとまった時間を取れないという悩みを持っている人もいるかもしれません。
そういう人たちにおすすめなのが「ゲットーワークアウト」です。ゲットーワークアウトのやり方と、サンプルメニューをご紹介しますので、ぜひともトレーニングに役立ててみてください。
1.ゲットーワークアウトとは?
1-1.アフリカ系アメリカ人のトレーニング方法がルーツ
ゲットーワークアウトの「ゲットー(Ghetto)」とは、もともとはユダヤ人が強制的に住まわされた居住地を表す言葉でした。これが転じてアメリカでは、アフリカ系アメリカ人が住んでいる地区や、黒人コミュニティをゲットーと呼ぶようになりました。ゲットーワークアウトのゲットーは後者の意味で、アフリカ系アメリカ人が始めたトレーニング方法のことを指しています。
ゲットーワークアウトは、現在のアメリカで一大ムーブメントを巻き起こしているワークアウトです。また、ゲットーワークアウトをやっている人たちがトレーニング風景の動画を投稿したことから、世界中の筋トレ愛好家に知られ、広まりつつあるワークアウトとなっています。
1-2.公園での自重トレーニング
ゲットーという言葉には、ややネガティブな響きがありますので、ストリートワークアウトやパークワークアウトなどと言われることもあります。ストリートとやパークと呼ばれることからもわかるように、一般的にゲットーワークアウトは公園でおこなうトレーニング方法です。そして公園にある鉄棒やベンチなどの器具を使って、自重トレーニングをおこないます。以下の動画を見ると、ゲットーワークアウトがどんなものか雰囲気がわかりやすいと思います。
動画ではマッチョな人たちがハードなトレーニングをしていますが、最初からここまでやる必要はありません。腕立て伏せと懸垂を組み合わせたメニューなど、基礎的なものからやっていけばよいでしょう。
2.ゲットーワークアウトのメリット
ゲットーワークアウトには、ジムや自宅でのトレーニングと比べて、いくつかのメリットがあります。
2-1.近くにジムが無くてもできる
ゲットーワークアウトは、家の近くにある公園で簡単におこなえます。トレーニングをやりたいと思った時にすぐできるのは大きなメリットと言えるでしょう。また、ゲットーワークアウトは必ずしも公園でやらなければいけないわけではありません。ちょっとした空き地で、近くの樹木などを利用しておこなうことも可能です。
2-2.お金がかからない
設備の整ったジムに通おうとすると、それなりの出費を覚悟しなくてはいけません。毎日のようにジムに通えるならお金を払う価値は十分にありますが、たまにしかジムに顔を出せないなら会費分のもとは取れないでしょう。そういう人には、ゲットーワークアウトの方がおすすめです。ゲットーワークアウトは公園にある鉄棒などを使ってトレーニングをおこないますので、一切費用がかかりません。ジムで毎月かかる費用を考えると、年間でかなりの金額を節約できるはずです。
2-3.レベルに合わせて強度を選べる
自重トレーニングと言うと、初心者用と思われることがあります。しかし、ゲットーワークアウトでは、鉄棒などの器具を利用することで、高い強度のトレーニングも実施可能になっています。最高難易度の技ともなれば、体操の選手がおこなう鉄棒競技に近いものとなっていきます。
2-4.多種多様なトレーニング
ゲットーワークアウトは、型にはまらないトレーニング方法です。近くにある器具を使って、体のさまざまな部分を鍛えられます。通常の筋トレでは、同じトレーニングばかりを続けていると、体が慣れてしまい効果が低くなっていきますが、ゲットーワークアウトはこの問題の解決に非常に適したやり方だと言えるでしょう。
3.ゲットーワークアウトのデメリット
ゲットーワークアウトには、メリットだけではなく、いくつかのデメリットもあります。きちんとデメリットを計算に入れた上でトレーニングに取り組みましょう。
3-1.続けられるかは自分次第
ジムでトレーニングをおこなう場合、会費を無駄にしないようにという意識が働きます。結果として、多少おっくうでもジムに通うということがあるでしょう。対してゲットーワークアウトでは、そういった縛りがないために、トレーニングを続けられるかどうかは自分のモチベーション次第になってしまいます。
3-2.トレーナーがいない
当たり前のことですが、公園に筋トレの指導をしてくれるトレーナーはいません。ですから、どんなトレーニングをするかは自分で考えて決める必要があります。また、ケガなどのトラブルが起きた時も自分だけでなんとかしなくてはいけません。家族や友人など、いっしょにトレーニングができる人がいるなら、単独ではなく複数人でおこなったほうが良いでしょう。
3-3.公園には他の利用者もいる
公園はさまざまな人が利用します。そのため、いつも自分が思った通りのトレーニングができるとは限りません。トレーニングメニューの変更が必要になる場合もあるでしょうし、時によってはトレーニングを中止せざるをえなくなる場合もあるかもしれません。
4.ゲットーワークアウトのポイント
ゲットーワークアウトは、自重でおこなう筋トレですが、同時に有酸素運動の要素も持っています。ですから懸垂などの1種目だけをやる、というより、いくつかの運動を組み合わせてサーキットトレーニングのようにおこないましょう。ダイエットを重点として考えるなら、有酸素運動をおこなうことが非常に重要です。また、ゲットーワークアウトは関節に負担がかかるトレーニング方法ですので、必ず事前にウォーミングアップはやるようにしてください。
5.トレーニングメニュー
トレーニングメニューは個人の状況に合わせるべきなのですが、まったく情報が無いと何をやればよいのかわからないかもしれません。そこで2つトレーニングメニューの例をあげておきます。
5-1.プルアップ(懸垂)&プッシュアップ(腕立て伏せ)
メニュー
・プルアップ2回
・プッシュアップ10回
・プルアップ4回
・プッシュアップ10回
・プルアップ6回
・プッシュアップ10回
・プルアップ8回
・プッシュアップ10回
・プルアップ10回
・プッシュアップ10回
懸垂と腕立て伏せを組み合わせたトレーニングメニューです。途中で休憩を挟まずに一気にやりきりましょう。もちろん、これがキツすぎるようなら、懸垂のやり方をプルアップからチンアップに変える、回数を減らすなどの変更をおこなってかまいません。逆に楽すぎるなら、懸垂をプルアップではなく、グリップチェンジにしたり、間にウォーキング(動画参照)を挟んだりしても良いでしょう。
動画です。2分40秒あたりからグリップチェンジが、3分50秒あたりからウォーキングが出ています。
5-2.全身トレーニング
メニュー
・プル系(引く運動)
・プッシュ系(押す運動)
・コア系(体幹)
・レッグ系(足)
以上の4つの運動を、各30秒ずつ合計3セットおこなってください。プル、プッシュなどの1種目ごとに、10秒~30秒くらいの休憩を挟んでもかまいません。プルやプッシュにはいくつかの方法がありますので、動画を参考にやりやすいものを選んでみてください。
「30秒くらいからプル系運動」が、「1分20秒くらいからプッシュ系運動」が、「2分25秒くらいからコア系の運動」が、「3分30秒くらいからレッグ系の運動」が出ています。1セット目はプルアップで2セット目はチンアップにする、というようにセットごとに運動内容は変えてかまいません。初心者のうちはバランスよく鍛えたほうが好ましいので、できれば全種目違う運動にした方が良いでしょう。
6.まとめ
ゲットーワークアウトは、公園などで気楽におこなえるトレーニング方法です。しかしトレーニング内容をしっかりと選べば、筋トレ上級者にも十分な強度の運動をすることも可能です。ただし公共の場でおこなうトレーニングですので、周りの人への配慮は必要です。節度を保って楽しくトレーニングをしていきましょう。