太りやすい体質ってあるの?体質って変えられるの?
なんとなくお気づきかと思いますが、同じものを食べて同じような生活を送っているにもかかわらず、太る人とそうでない人がいます。その理由は、遺伝による体質です。もちろん肥満は生活習慣によるところが大きいのですが、まったく同じことをしていても太る人とそうでない人がいますよ。そして、ひとことに肥満体質と言ってもいくつか種類があります。このページでは、肥満体質の種類と対策について紹介していきます!
1.人より太りやすい!3種類の肥満体質とは?
残念ながら、生まれつき太りやすい体質は存在します。そして、太りやすい体質は以下の3種類に分けられます。
専門用語は少し難しいので、バナナ型、リンゴ型、洋ナシ形で覚えた方が簡単かもしれませんね。それでは、それぞれの特徴と割合を紹介します。
1-1.バナナ型(日本人の16%程度)
全体的に華奢で、筋肉も脂肪も付きにくい。ただし、少し太っただけでも目立ちやすく、また筋肉が少ない分なかなか脂肪が落ちない。1日あたりの消費カロリーは普通の人よりも300kcal程度高いが、筋力が低下してくると代謝は落ちてくる。
1-2.リンゴ型(日本人の35%程度)
内臓脂肪が付きやすく、お腹がぽっこり出るのが特徴。男性や、閉経後の女性に多い体質。普通の人よりも消費カロリーが200kcal程度低い。消化吸収能力が高く、省エネ体質なので、食べ過ぎるのに消費せずに溜め込みがち。
1-3.洋ナシ形(日本人の24%程度)
下半身の脂肪が溜まりやすく、女性に多い体質。普通の人よりも消費カロリーが100kcal程度低い。あまり食べていないのに太る、という女性は洋ナシ型の人が多い。
以上のようになります。リンゴ型は特に日本人に多い肥満のタイプで、病気のリスクも高くなります。皮下脂肪よりも内臓脂肪の方が健康面でのデメリットは大きいので、太らないよう注意が必要です。
1-4.遺伝的に太りやすいというだけ
ちなみに、上で紹介した割合はその体質を持って生まれた人の割合です。この体質が原因で肥満になっている人の割合ではありません。太りやすい体質を持って生まれても、体質を改善し、太りにくくすることが可能になります。
実際、日本人の肥満率は男女合わせた平均で20%台半ばです。太りやすい体質を持って生まれた人の割合よりも、実際に太っている人の割合の方が低い状態です。つまり、日々の生活習慣によって、遺伝的に太りやすい人でも太らない体質に改善可能だと言えます。
1-5.生活習慣で遺伝は変えられる
予防医学研究所の創設者でサンフランシスコ大学の教授でもあるディーン・オーニッシュ氏らの研究によれば、「日々の食事や生活パターンによって、タンパク質を作り出すさまざまな遺伝子の発現が増減する」事が証明されています。
タンパク質は、筋肉・血液・臓器などの原材料で、人間のカラダはタンパク質でできていると言っても過言ではありません。また、カラダの新陳代謝を司る酵素やホルモンもタンパク質から作られています。
これらの事象から、「生活習慣によって、遺伝レベルで太りにくい体質に生まれ変わる」ことは可能だと医学的に証明されたことになります。
2.肥満体質を改善!タイプ別に対策を紹介
上述の通り、肥満体質を持って生まれたとしても努力次第で体質改善が可能なので、悲観することはありません。
2-1.バナナ型は筋力アップで太らない!
バナナ型の問題点は、筋肉量が少ないことです。もともと消費カロリーは多いので、有酸素運動よりも筋トレをメインに行い、筋肥大を目指しましょう。バナナ型の場合、体重よりも筋肉と脂肪のバランスに注意した方が良いです。
バナナ型は、体脂肪が付いても体重が軽いことも多いです。いわゆる隠れ肥満のような状態です。体重よりも、筋肉量を増やして脂肪を減らすことが重要なので、その意識で筋トレに励むとベストです。筋肉量が増えればもともと高い基礎代謝をさらに上げることができるので、肥満しらずの体になるでしょう。
2-2.リンゴ型は有酸素運動で絞る!
リンゴ型は内臓脂肪型のポッコリお腹が特徴です。
内臓脂肪は皮下脂肪に比べて、減らしやすいので1ヶ月間の集中ダイエットでサクッと落として、その後は自分のペースで運動・食事のバランスを整えていきましょう。ダイエット方法は王道の
です。
有酸素運動の前に筋トレを行うことで、体内の糖質を使い切り、成長ホルモンも活性化している状態になります。その状態で有酸素運動を行うと脂肪燃焼効果も高くなるので、筋トレ後に有酸素運動を行うと効果的です。
食事に関しては、自分の適正摂取カロリーを把握して過食を避ければOKです。
身長(cm) | 適正摂取カロリー(kcal) |
---|---|
165 | 1497〜1797 |
167.5 | 1543〜1852 |
170 | 1590〜1907 |
172.5 | 1637〜1964 |
175 | 1684〜2021 |
177.5 | 1733〜2079 |
180 | 1782〜2138 |
詳細に自分の適正摂取カロリーが知らいたい方はコチラ
2-3.洋ナシ型は下半身の筋トレで引き締める!
洋ナシ型の人は、皮下脂肪型です。皮下脂肪は内臓脂肪に比べて、減らしにくいので、「1ヶ月間で効果を出す!」と意気込むと挫折する可能性が高くなります。ダイエットを開始しても効果が出るまでは3ヶ月ほどかかると覚悟しましょう。しかし3ヶ月かけてじっくり落とせば、皮下脂肪は落としにくいが増えにくいので、リバウンドの可能性も低くなります。
皮下脂肪は、じっくり時間をかけないと減っていかないので、毎日の小さな生活習慣の積み重ねが重要になっていきます。下記NG行動を列挙するので、当てはまるポイントが多い方は、改善しましょう。
皮下脂肪NG行動
・満腹感が得られるメニューを頼みがち(カツ丼・ピザ・カレーetc)
・ボディラインが出にくい服を選びがち
・飲みの誘いには必ず参加する
・コンビニなどの買い物中カロリーチェックをしない
・鏡をあまり見ない
・休日は家で過ごす
・睡眠が十分にとれていない
・味の濃い食べ物が好き
・夕食が遅い
・朝食は食べない
・早食い
・ファストフード大好き
上記のような生活習慣を変えないと、皮下脂肪はなかなか減っていきません。小さなことからコツコツと見直してみましょう。
洋ナシ型は女性に多いですが、女性は上半身よりも下半身に筋肉が付きやすい特徴があります。筋トレはスクワットなど下半身全体に負荷が掛かるメニューをメインに、有酸素運動はジョギングで下半身に負荷を掛けるのがおすすめ。
また、特に女性は急激に体重を落とすと生理不順などの体へのデメリットが大きくなります。焦らず筋肉の土台をしっかり作り、徐々に体重を落としていくと健康的に痩せられ、体質を改善できます。
3.まとめ
太りやすい体質の方をタイプに分類し、それぞれの体質改善策を紹介してきました。生活習慣によって、遺伝レベルで太りにくい体質に生まれ変わることは可能なので、あとは行動するかどうかです。
すべてのタイプに共通して言えることは、筋肉を付けることで痩せやすい体質になります。もちろん有酸素運動や食事制限も大切ですが、根本的に太りにくい体質にするためには筋肉を付けるのがもっとも効率的と言えます。
筋トレに重点を置きつつ、無理のない範囲で有酸素運動と食事制限を行い、太りにくく引き締まった健康的な体を目指してください。