筋トレ後のゴールデンタイムは嘘!なんの根拠もなかった!
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筋トレ後のゴールデンタイムには、なんの根拠もなかった!プロテイン摂取の古い常識をすべてぶち壊すプロテイン摂取タイミングについて解説します。
1.1日の必要タンパク質量
ハードに運動している人はだいたい体重のkgの単位をそのままg数に変えた数値×2=1日の必要タンパク質量となります。体重70kgの人は、70g×2=140g程度のタンパク質が必要になります。軽い運動をしている人は、×1.5くらいで計算すると良いです。
そして計算の結果食事での摂取で足りていなければプロテインを摂取すると良いですし、足りているならプロテインは不要です。タンパク質を多く摂取しても吸収できないですし、胃腸に負担が掛かります。さらにカロリーを摂取したいのであれば、炭水化物中心に摂取するようにしましょう。
2.プロテインっていつ飲めばいいの?
1日のタンパク質摂取の考え方は上述の通りですが、飲むタイミングに迷う人もいるかもしれません。もしくは、なんとなく吸収しそうというイメージで筋トレ後にプロテインを摂取している人も多いかもしれませんね。
2-1.ゴールデンタイムの根拠はない
結論から言うと、科学的にベストなタイミングは証明されていません。筋トレ後にプロテインを摂取すると疲労した筋肉がタンパク質をより吸収しそうなイメージがありますが、絶対的ではないということですね。もちろん専門家もいろいろな意見を提唱しています。筋トレ後30分間はゴールデンタイムで、プロテインを吸収するし、また甘いものなどを食べても消費すると言っている専門家もいます。多くの専門家の意見をまとめると、以下のようになります。
専門家の意見3通り
1.筋トレ後はプロテインの吸収効率が高まる
2.筋トレ前にプロテインを飲むと、消化吸収時間から考えて筋トレ後に効いてくる
3.1日のタンパク質量で消化吸収効率が決まるので、タイミングは関係ない
といった意見があります。どう判断するかは人によりますが、数としては筋トレ後がベストタイミングだという意見が多いです。次にタイミングは関係ないという意見が多く、次に筋トレ前がベストだという意見、という順でしょう。結果的に確証はないのですが、筋トレ後に飲んでおけば間違いないと言えます。
3.プロテインを飲むタイミングによる実験
プロテインを飲むタイミングと筋肥大の研究は行われていますが、意外と原始的な手法が取られています。消化吸収のタイミングを科学的に割り出すことはできないので、被験者を用意して実験を行っている段階ですね。主に実験を行っているのはアメリカの大学などですが、以下のような実験が行われています。まずは、被験者を複数のグループに分けます。
そして、筋トレメニューやその他の食事のタイミングをそろえます。ちなみに、被験者の体型は各グループとも同じような感じになるように配分されています。太っている人、痩せている人、標準体型の人、筋肉質な人、などが各グループに均等に配分されているということですね。結果としては「どのグループも変わらない」となります。実験からはプロテインを飲むタイミングは関係ない、となっているのですが、理論的には筋トレ直後がベストである、と言っている専門家が多いです。
4.プロテインを飲むタイミングはさほど気にしなくても良い
実験からは変わらないというデータが出ており、理論的には筋トレ直後が良い、という意見が多いです。これらをまとめると、
となります。
たとえば気が向いたら筋トレ前に水分補給のような感覚で摂取しても良いでしょうし、固形のプロテインバーをおやつ感覚で食べても良いでしょう。特に何もなければ筋トレ後にプロテインを飲めばよいです。
はっきり言ってプロテインはただのタンパク質の塊なので、筋肉が付く特殊な薬でもなんでもありません。筋トレをせずに飲めば当然太りますし、プロテインをたくさん飲んだからどんどん筋肉が付くわけでもないのです。単純に、筋トレで傷ついた筋繊維を修復するためのタンパク質を不足させたくないから摂取するものです。プロテインを飲めば筋肉が付くのではなくて、タンパク質が不足すると筋肉が育たないだけです。逆に過剰に摂取するメリットはありません。不足させなければそれで良いでしょう。
5.まとめ
プロテインは必須ではなくて、タンパク質が十分足りているのであればプロテインはむしろ飲まない方が良いです。タンパク質の過剰摂取になります。そして、タイミングは筋トレ直後が良いと言われていますが、厳密に気にする必要はありません。また、重要なこととしては、筋肉は五大栄養素によって成長します。人間は雑食なので、タンパク質だけを摂取すると逆に栄養の吸収効率が下がってしまうので、栄養はトータルで考えることが必須です。