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スポーツドリンクと経口補水液の違いは?

photo by Nationaal Archief

スポーツドリンクと経口補水液の違いをざっくりと言えば、塩分と糖分の含有量が違います。

よく経口補水液は電解質濃度が高い、スポーツドリンクは糖質濃度が高い、と言われますが、もっと簡単な違いです。専門用語でややこしく考える必要は特にないでしょう。

1.スポーツドリンクは甘いだけ?

1-1.スポーツドリンクは美味しさ第一

スポーツドリンクは、摂取すべき栄養素ではなくて、おいしいことを第一に作られています。真夏の炎天下で運動をして、スポーツドリンクを飲んだらおいしすぎて飲みすぎた、といった経験のある人は多いでしょう。

なぜならば、スポーツドリンクはのどが渇いたときに飲みすぎるように作られているからです。糖分と塩分のバランスをおいしく感じる分量でバランスを取っているので、実際それほど塩分濃度が高いわけではありません。むしろ糖分優位です。

 

1-2.糖分の過剰摂取に注意!

体から水分が抜けているときは塩水がおいしく感じますが、運動時には疲労も溜まっています。人間は疲労が溜まったときに、手っ取り早くエネルギーを摂取するために甘いものを欲します。

そして、液体の方が疲れているときは摂取しやすいので、甘くて少し塩気があって飲みやすいスポーツドリンクは運動時に飲むとかなりおいしく感じます。美味しく感じますが、体にメリットがあるとは限りません。糖分の過剰摂取になりますし、水分の過剰摂取にもなります。スポーツドリンクは多少味が落ちても水で薄めて飲んだ方が良いでしょう。はっきり言って、ジュースを飲んでいるのと変わりません。スポーツドリンクはイメージ的に運動時に飲むと良い感じがするのですが、コーラやファンタを飲んでいるのと実際それほど変わらないのですね。塩分と水分の摂取が目的であれば、塩水の方がよほど良いでしょう。

 

 

2.経口補水液の目的

経口補水液は塩分が多く含まれているので、脱水症状のときや、塩分が必須の状況に適しています。そのため、普通の水分補給として経口補水液を飲んではいけません。確実に塩分の過剰摂取になります。緊急時にのみ摂取するといった感じです。

 

 

3.塩分を摂取する必要はあるのか

3-1.必ずしも塩分の摂取を心掛ける必要はない

まず多少夏場で汗をかくとしても、ハードな運動をしていない限りは塩分を意識的に摂取する必要はありません。水分補給が必要なだけです。塩分の摂取が必要とすれば、真夏によほどハードな運動を行う場合でしょう。そういった場合でも必ずしも塩分の摂取を心掛ける必要はありませんが、脱水症状や熱中症になりそうなときには塩分の補給も必要です。

 

3-2.ハードトレーニング以外は水で十分

基本的には水分補給で十分でしょう。水分補給の際には、何も含まれない水がベストです。

水以外の物で水分補給を行うと、何らかの成分の過剰摂取になります。市販の飲み物の場合は、当分の過剰摂取になるケースが多いです。また水だと飲みすぎずに済みますが、甘かったりすると飲みすぎます。その結果水分も過剰に摂取してしまうので、注意が必要ですし、そもそも飲まない方が良いです。

スポーツ時にすべてスポーツドリンクで水分補給している人はあまりいないとは思いますが、それは辞めた方が良いです。スポーツドリンクを飲むにしても、カロリーゼロのものを選ぶ、水で薄めたり、水での水分補給をメインにして、たまにスポーツドリンクも飲む、といった水分補給が良いでしょう。

 

 

4.そもそも暑いところで運動しない方が良い

スポーツ選手は暑いところでもパフォーマンスを上げる練習が必要ですが、一般人はその必要はありません。また、暑いところで運動しても水分が抜けるだけでむしろ効果も効率も落ちます。まず暑くて運動量が減りますし、暑いときには身体の代謝が落ちるので、せっかく運動しても脂肪が燃焼しにくくなります。

 

4-1.水中での競技は消費カロリーが高い

競泳やシンクロなどの水中での競技は消費カロリーが圧倒的に多いですが、それは水で常に体が冷やされているからでもあるのです。身体の熱が吸収されるので、体は常に熱を放出し続けます。陸上での競技は体が熱を持ち始めると代謝を落として熱の発生を防ぎます。結果的に消費カロリーが落ち込み、脂肪の燃焼効果が減るのですね。

 

4-2.真夏の炎天下で運動してもメリットなし

つまり、真夏の炎天下で運動しても、暑くてしんどいだけで脂肪も燃焼しないということです。水分が抜けて一時的に体重が減るだけでまったく意味ないですし、暑さで熱中症や脱水症状のリスクが高まるだけなのでまさになんのメリットもないと言えるでしょう。

強いて言うなら暑さに対する耐性が身に付きます。具体的には発汗能力が高まるのですが、そのために一生懸命炎天下で運動するのはあまりメリットがありません。夏でも一日中エアコンのある環境で過ごしていればたしかに発汗能力は落ちますが、だからといって炎天下でハードな運動をすることもないでしょう。多少は暑いのを我慢してエアコンを消す、夏でも少し運動して汗をかく、といった程度で十分発汗能力は高まります。

 

 

5.まとめ

スポーツドリンクと経口補水液の違いを見てきました。塩分濃度と糖分濃度が異なるということでした。大量の汗をかいた際に塩分が必要になることもありますが、基本的には塩分を意図的に摂取する必要はありません。ただでさえ現代人は塩分を摂りすぎている人が多いので、そっちに気を付けた方が良いでしょう。

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