スポーツドリンク「アイソトニック」と「ハイボトニック」の違いは?
皆さん、スポーツドリンクは種類が2つあることをご存知ですか?スポーツドリンクは、主にアイソトニック飲料とハイボトニック飲料の2つに分かれます。ハイボトニック?アイソトニック?と、始めて耳にした方も多いのではないでしょうか?今回は、この2種類のスポーツドリンクの違いやそれぞれの効果などを詳しくご紹介いたします。
1.アイソトニックとは?
1-1.アイソトニック飲料の特徴
スポーツドリンクアイソトニック飲料は、ハイボトニック飲料に比べて塩分や糖質が高めなのが特徴的です。アイソトニック飲料とハイボトニック飲料の簡単な見分け方は、スポーツドリンクの糖質のパーセンテージを見ればすぐに分かります。糖質が6~8%以上あるものは、アイソトニック、2.5~3%以下のものはハイボトニックとなります。
「アイソトニック」とは日本語で「等張性」を意味しています。ポカリスエットやアクエリアスと言った有名なスポーツドリンクは、このアイソトニック飲料に含まれます。
1-2.アイソトニック飲料のメリット・デメリット
スポーツドリンクアイソトニック飲料に含まれている糖分の濃度は血液や体液とほぼ同じ浸透圧となっているため、体に吸収されやすいというのが最大のメリットとなります。また、甘くて美味しいため、飲みやすいというのもメリットの一つです。アイソトニック飲料を飲むことで糖質を摂取することが出来、エネルギーを蓄えることが出来ます。
しかし、アイソトニック飲料には糖分が多く含まれているため、激しい運動の最中に飲むとインスリンが過剰に分泌されてしまい、体に負担をかける原因となる場合があります。
2.ハイボトニックとは?
2-1.ハイボトニックの特徴
スポーツドリンクハイボトニック飲料に含まれている糖分の濃度は、体液よりも薄めに作られているのが特徴的です。「ハイボトニック」とは日本語で「低張性」を意味しています。代表的なハイボトニック飲料は、ヘルシアウォーターやヴァームウォーターなどが挙げられます。また、アイソトニック飲料を薄めてハイボトニック飲料として使用することも可能です。ハイボトニック飲料に含まれている糖質は約2.5~3%と少ないため、運動中や運動後に飲むのがおすすめです。
2-2.ハイボトニックのメリット・デメリット
ハイボトニック飲料の浸透性は、汗をかくことで下がってしまう体の浸透性よりも低く作られています。そのため、激しい運動の最中でもハイボトニック飲料を飲むことで、素早く全身に水分を補給することが出来ます。
ハイボトニック飲料は糖分が少ないため、アイソトニック飲料に比べると味が薄めに作られているため、慣れるまでは飲みにくいかもしれません。しかし、ハイボトニック飲料には、水分補給だけではなくミネラルなどの補給効果もありますので、運動中だけではなく風邪を引いた時にもおすすめのスポーツドリンクなのです!
3.スポーツドリンクアイソトニック飲料とハイボトニック飲料の上手な飲み分け方
3-1.運動前にはアイソトニック飲料
糖質が高いスポーツドリンクアイソトニック飲料は、運動前に飲むことでエネルギーを蓄えておくことができます。運動前の体内糖質は約8%前後ですので、アイソトニック飲料の糖質とほぼ同じになります。アイソトニック飲料を飲むタイミングは、運動を始める30~40分前がおすすめです。
3-2.運動中と運動後にはハイボトニック飲料
スポーツドリンクハイボトニック飲料の糖分の浸透圧は約2.5~3%です。運動中に汗をかくことで、体の糖分の浸透圧は2~3%まで低下すると言われています。そのため、運動中は糖質の低いハイボトニック飲料で水分補給することによって、体内へ素早く水分が浸透します。
また、運動直後も体内糖質が下がっている状態ですので、脱水症状を引き起こしてしまわないためにもハイボトニック飲料で水分補給するのがおすすめです。ハイボトニック飲料は糖質が低いため、運動中だけではなく、入浴時や軽く運動して汗をかいた時の水分補給にも使えます。
4.スポーツドリンクに含まれているナトリウムに注目!
スポーツドリンクには、汗をかいた時に水分と一緒に失われてしまうミネラルやナトリウムも含まれています。そのため、汗をかいた時にはスポーツドリンクを飲むことで失われたミネラルやナトリウムを補うことができるのです!また、スポーツドリンクは、脱水症状対策、熱中症対策、風邪を引いた時などに飲むのもおすすめです。
4-1.迷った時はナトリウム含有量で選ぶ!
しかし、スポーツドリンクの種類が多くて、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。そんな時は、スポーツドリンクに含まれているナトリウム量で選ぶのがおすすめです。
ナトリウムは、人間の生命維持に欠かせない物質の一つです。ナトリウムが不足してしまうと、脱水症状、疲労感、けいれん、昏睡などを引き起こしてしまう場合があります。バランスのとれた食生活を行っていれば、ナトリウムが不足する心配はありません。ただし、激しい運動の後などは汗と一緒にナトリウムも排出されてしまうため、ナトリウム不足になりがちです。運動時や暑い夏に汗をかいた時などは。ナトリウム不足にならないためにも、ナトリウム量が高いスポーツドリンクを選ぶようにしましょう。
目安としては、ナトリウム濃度が40㎎/100ml以上のものがおすすめです。
4-2.ナトリウムの取りすぎに注意。
スポーツドリンクには糖分や塩分が多く含まれているため、たくさん飲めばよいという訳ではありません。ナトリウムを取り過ぎてしまうと、むくみ、動脈硬化、高血圧などの症状を引き起こしてしまいます。そのような症状を引き起こさないためにも、適切な量を摂取するように心がけましょう。
5.スポーツドリンクに含まれているブドウ糖とは?
スポーツドリンクには、ブドウ糖が含まれています。このブドウ糖とは、脳や筋肉などを動かす大切なエネルギー源で、栄養分として体に素早く吸収されます。ブドウ糖には、熱中症対策、スポーツ時の栄養補給、集中力アップなどさまざまな効果が期待できます。
5-1.ブドウ糖の種類にも注意が必要
しかし、スポーツドリンクに含まれているブドウ糖には注意も必要です。スポーツドリンクの原材料名を見てみると「ブドウ糖果糖液糖」、「果糖ブドウ糖液糖」、「高果糖液糖」などと書かれています。この中の2つ「果糖ブドウ糖液糖」と「高果糖液糖」は、ブドウ糖よりも果糖の割合が高くなっているため、運動中の栄養補給にはあまりおすすめ出来ません。運動中の栄養補給には、ブドウ糖の割合が高いものを選ぶようにしましょう。
6.まとめ
スポーツドリンクアイソトニック飲料とハイボトニック飲料の違いや飲みわけ方などについてご紹介してきました。暑い夏は、脱水症状や熱中症にかかるリスクが高くなってしまいますので、スポーツドリンクをうまく利用して、こまめに水分補給することを心がけてくださいね!