アンガーマネジメントでストレスをコントロールする
現代人はストレスの溜まりやすい生活をしている人が多く、イライラすることも多いと言われます。「どうしようもなく腹が立つ」「イライラし過ぎて他のことが手に付かない」といったこともあるかもしれません。
1.アンガーマネジメントとは
アンガーマネジメントとは、怒りをコントロールする方法ですが、単に我慢する方法ではありません。冷静に怒りの原因・解決策を分析することや、逆に深く考えないことで怒りを軽減させていきます。
具体的なアンガーマネジメントの方法は複数ありますが、すべてを行う必要はありません。面倒に感じるものや、自分であまり効果がないと思うものを無理に取り入れる必要はないので、気に入ったものを取り入れると良いです。イライラしている状態を解消するためのアンガーマネジメントでストレスが溜まっては本末転倒なので、楽にリラックスした状態で取り組めるものを選択すると良いです。
2.アンガーマネジメントの具体的な方法
アンガーマネジメントの方法は複数あるので、紹介していきます。
2-1.イライラの原因を書き出す
まず自分が何に対してイライラしているのかを把握するために、その原因を書き出します。特に怒りの原因を明確にして、一つ一つ解決していきたい人に向いています。
2-2.イライラの原因ごとに点数化する
イライラの原因を書き出したら、それらを点数化します。それによって、自分が何に対してどれくらい怒っているのかを客観的に分析できます。
2-3.イライラの原因ごとに解決策を書き入れる
イライラの原因がわかってそれぞれ点数化したら、次にその解決策を考えていきます。特に点数の高いものから解決策を考えることで、効率的に怒りに対処できます。ただし、解決できないからこそストレスになっていることが多いので、解決策がうまく見つかることの方が少数派かもしれません。
解決策は簡単に見つかるものではないので、必ずしも論理的に解決しようとしないことをおすすめします。気にしない、深く考えない、はっきりさせずに曖昧に濁す、といったことも立派な解決策なので、問題解決にこだわらないことが重要です。
2-4.白黒はっきりさせない
なんでも白黒はっきりさせようとするとストレスの原因になるので、そういった思考を持っている人は要注意です。まじめな人ほどなんでもはっきりさせようとしがちですが、世の中の多くのことは曖昧です。はっきりしなくて不安であったりもやもやすることも多いでしょうが、その状態でもリラックスしてどんと構えておくことが怒りを溜めないコツです。
2-5.考えるのをやめる
1.イライラの原因を書き出す
2.イライラの原因ごとに点数化する
3.イライラの原因ごとに解決策を考える
上記の3つはいわゆるポジティブシンキングの一種です。考え方を変える、見方を変える、といったものですが、うまくいかないことも多いでしょう。一応紹介はしましたが、前向きに考えるよりも考えるのを辞める方がハードルは低いです。
白黒はっきりさせない、思考を他のところに持っていく、といった方法の方が手軽にストレスの原因から目を背けることができるので、無理にポジティブシンキングに持っていくことよりも、問題そのものから逃げる方が怒りをなくせます。
2-6.逃げることは悪いことではない
逃げること、問題を遠ざけることは悪いことではありません。明らかに解決しなければならないこと、やらなければならないことから逃げるのは問題ですが、そうでない限りは逃げてしまうことも一つの手です。
たとえば、人間関係で嫌なことがあるのなら、可能なら関わらない、相手が何を言っても思考停止でまったく気にしない、といったことも立派な解決策です。問題解決、ポジティブシンキングにこだわることはストレスの原因になることも多いので、単純に放置することも対策の一つです。
逃げてはいけない、問題は解決しなければならない、曖昧なことは明確にしなければならない、といった考え方をする人もいますが、世の中はどちらかというと曖昧で、また人間の把握能力、思考力にも限界があります。つまり、どれだけ一生懸命考えても完璧になることはないのです。100%問題解決して白黒はっきりすることは少ないので、適当さが必要です。
2-7.諦めて投げ出す
諦める、投げ出す、といった発想はネガティブに捉えられがちです。もちろん諦めてはいけないことや投げ出してはいけないこともあります。
しかし、諦めても逃げても問題ないことも多いので、その場合投げ出しても良いです。何事も絶対に諦めない、絶対にやり遂げる、やるなら徹底的に、といった思考は怒りの原因になるので、ときには適当に曖昧にやり過ごすことも必要でしょう。
3.まとめ
アンガーマネジメントの方法には、問題を明確にし、それを解決する方法もあれば、むしろ問題を曖昧にして避ける方法もあります。
人にもよるかもしれませんが、怒りの原因は基本的に解決できないことの方が多いので、問題を避ける・意識しない、といった方法の方が重要です。問題を整理したくらいで解決するなら悩みの種にはなっていないので、ときには諦めや適当さも重要ということです。